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ご当地B級グルメブームが続く中、三重県津市に新たな名物になりつつあるご当地グルメがある。巨大な揚げぎょうざ、通称「津ぎょうざ」である。まず目を引くのが子供の握りこぶしほどはあろうかというその大きさ。直径15センチの巨大な皮を使い、そしてそれをパリパリに揚げるのが津ギョウザの特徴なのである。もちろんその中にはみっちりと餡が詰まっていて、インパクトも食べ応えも充分な一品となっている。

この津ぎょうざ、一般の店で食べられるようになったのはごく最近だが、実は、ある世代以降の津市民なら大抵は食べたことがあるのだ。それもそのはず、元々津ぎょうざは、小学校の給食献立として親しまれてきた料理の一つで、現在までに約5万5千人の津市の子供たちに食べられてきた、大人気のメニューなのである。

津ぎょうざ誕生は1985年頃。津市教育委員会(合併前の旧津市)によって考案、提供されたのがはじまりで、小学校の給食という環境によって、その特徴ある形が作られたのである。食べ盛りの子供たちを相手に小さなぎょうざを幾つも作っていては手間がかかるばかりなので、大きいのを一つ作って手間を減らそうという合理的な理由こそが、津ぎょうざの巨大さの秘密だ。そんな、学校給食の合理化と創意工夫によって誕生した津ぎょうざは子供たちにも好評で、以来長年津市の給食の人気メニューの一角を占めてきたのである。

そんな津ぎょうざを学校給食だけでなく、一般でも食べられるようにしようという試みが起こったのは2008年の10月。地元の祭りで、市民活動団体の「津げんき大学」が販売を行ったのがキッカケだ。ここで好評を得たことで、市内外の飲食店でも津ぎょうざの販売を行うことになり、今では津市のご当地グルメの一つとして多くの店で食べることが出来るようになった。今後、さらなるブームを起こしそうな予感だ。

津ぎょうざの取り扱い店はこちら
http://www.tsu-genki.sakura.ne.jp/gyoza.html

写真は「氷花餃子 高野尾店」の津ぎょうざ(1個280円)

(Written by 青山鉄平)

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