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司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」に登場する秋山真之は、日本海海戦においてロシアのバルチック艦隊を破った戦略家としてよく知られている。日本が世界の一流国家として勃興を始めた時代、日本は多くの才人たちを群雲の如く輩出した。

その秋山真之を生んだ愛媛県松山市で、全国に先駆け、ちょっとかわいい“雲”が誕生したという。
その雲とは、原付バイクに取り付けられる“雲形ナンバープレート”。
この角のない「雲をイメージしたかたち」は、小説「坂の上の雲」の舞台となった松山市をアピールすると共に、温暖な地に過ごす、松山の人の"おおらかさ"も表したもの。
松山市では、2007年7月から交付を始め人気を博しているという。

ナンバープレートの標記は、これまでの「松山市」から「道後・松山市」に変え、「日本書紀」にも登場するという名湯・道後温泉をアピール。また、ナンバーを5桁から4桁にし、ナンバー横のひらがな文字をアルファベットに変更。色も排気量に応じて白(50CCまで)、黄(90CCまで)、ピンク(125CCまで)を用意した。全国でも雲のように曲線を使ったナンバープレートは初めての試みだという。

地元の販売店「ホンダショップ今井」の今井さんによると、当初は、女性を中心に広がり、男性には恥ずかしがる人もいたそうだが、今では9割近くの方がこの雲形ナンバープレートを選ぶとの事。ホンダショップ今井店では雲形のナンバープレートの斜め上に付ける付属品として、虹色のプレートも2700円で販売している。
ただ、残念ながら雲形ナンバープレートの登録・交付に当たっては、原則として“松山市に運行拠点を持つ車両であること”が条件となっている。

秋山真之と同郷の友人でもあった俳人・正岡子規の愛した万葉集には、遠く離れた場所や人への思いを雲に託した数多くの歌が詠まれている。
これから秋の行楽シーズン、たまには故郷の思い出の場所、思い出に残る人物を訪ねてみるのもいいかもしれません。

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