20091119_01食品サンプル技術を使い、生クリームを万里の長城や金閣寺などの世界遺産と共演させた「世界遺産にデコレーションプロジェクト」や、ルノワールのレプリカをお菓子デコレーションしたアート作品などで注目を集める、甘〜い作品&マスクのアーティスト、渡辺おさむさんが、次なる標的を見つけた。
それは、百貨店。彼は、西武渋谷店をデコレーションしていたのだ。様々なブランドのフロアで展開される現代アートとモードの見事な融合に絶句した後、お話をお伺いした。

—何故このようなアートを始めようと思ったのですか?

母親がお菓子教室の先生だったので、お菓子が幼い頃から身近な存在でした。なので、自然の流れだったような気がします。

—では、本物のお菓子作りも得意なんですか?

お菓子自体は身の回りにあり過ぎて、特に興味や、作ってみたいという願望はなく、本物のお菓子は作った事さえないんです。食べるのは大好きなんですけどねぇ。

—このアート、すっごく”おいしそう”に見えるんですけど。 その他に何か、こだわりなどはありますか?

インスピレーションのとおりにできているか、です。
ほとんどの作品では、夢で見た形(インスピレーション)を再現しています。

—今回の西武渋谷店さんとのコラボ展示、とても楽しめました! どんな経緯、思いで完成させましたか?

昨年から西武渋谷店さんでの個展やグループ展に参加させて頂いていて、今回、ディスプレイも手がけさせて頂く事になりました。
アートはファッションに比べて圧倒的にマイナーなので、ファッションとコラボする事によって、アートに興味のなかった人にも興味を持ってもらえるきっかけになればと思って頑張りました。

—アーティストは昔からの夢でしたか?

アーティストが職業になるとは思っていませんでした。小さい時は花屋になりたかったんです。
作家活動だけで食べていけるようになるまでは、花屋でアルバイトをしながら作品を制作していたんですよ。

—アーティストを職業にできてよかったと思えた瞬間は?

僕の年齢で普通に仕事をしていたら、口も聞いてもらえないような、大企業の社長さんが作品を購入して下さったり、世界で活躍するキュレーターにお会いできたり、アーティストでなければ会えなかった人に出会う事ができた時です。
その方達は、人間的にもとてもすばらしく、頭の回転がはやくて、アクティブな方ばかりなので、お話していて、毎回勉強になり、僕の人生の宝のような時間だと思っています。

—最後に、渡辺さんのアートを「かわいい!」と思ったたくさんの人に一言!

その「かわいい!」や「おいしそう!」を入り口に、もっともっといろんな人にアートに触れてほしいです。
是非、アートを知る第一歩として、楽しんで頂ければと思います。

休みの日に何がしたい?という質問に「想像がつかない」と答える程、休みなく制作に没頭している渡辺さん。将来は、NYの伝統的モダンアートの殿堂『MOMA』にコレクションされるような作家になる事が夢なのだとか。
世界を楽しい気持ちに飾る、スイートな芸術家、渡辺おさむさんから目が離せない!

(Written by 沢岡ヒロキ)

20091119_0220091119_03
20091119_0420091119_05

渡辺おさむオフィシャルサイト
http://osamuwatanabe.web.fc2.com/

【Nicheee!編集部のイチオシ記事】
この秋、九州のB級グルメ初代ナンバーワンが決まる!
よく見かける“コレ!!”のヒミツ!?
日本最恐のバンジージャンプ
「ハンサムらーめん」 ハンサムの真相に迫る
ウェディングケーキはもう伸びないのか