20091124_11

「Ryou」という名称のパソコンシリーズがある。筐体が木材で作られ漆塗りされたパソコンだ。もはやパソコンと言うよりは芸術作品と言った方がいいのかもしれない。日本の伝統工芸の技と最新のIT技術が融合した「アートPC」だという。
英語で漆は「japan」だ。もちろん漆を使った漆器があるのは日本だけではないが、日本を象徴する文化の1つだろう。
このアートPCは日本の伝統工芸と最新技術の合わさった、何とも日本的なパソコンではないかと思った・・・。

そう、“思った・・・。”と書いたのは、実際のところは少々事情が違ったからだ。
日本人が作っているものとばかり思っていたが、このアートPCを企画製作しているのは、台湾出身の梁さんという人。シリーズ名「Ryou」のリョウさんである。なんと日本人ではないのだ。
日本に留学し、その後IT関連の企業で働いていた梁さんは、いつしか「世界に1台しかない、カッコいいPCを作りたい」と思うようになっていった。そして、知人のツテや助言などありながら、この独創的なアートPCが出来上がった。梁さんがPCのデザインし、それを形にするための木材の選別を専門家と共に行う。当初は、当然だが誰も木材でPCの筺体を作るなど考えたこともなかったので、相当な苦労があったようだ。

20091124_12梁さんの会社「Universal Roaming株式会社」のサイトを見ると製品のラインナップを見ることができる。アートPCは20種類以上あるようだ。PCに施されている漆塗りは日本各地の漆職人に依頼しており、各地の伝統的な漆塗りとなっている。それぞれに違った個性があって興味深い。もちろんPC本体だけでなくキーボードやマウスも同様に作られている。また、漆塗りの製品だけではなく、木目を上手く生かした漆塗り以外の製品もある。

職人による多くの工程を経て、完成するのに半年もの期間を要するアートPCの価格は高いもので90万円を超える。PCとしては高すぎると思われるかもしれないが、このアートPCは「PCのケース」なので、内部を最新のものに変えることが可能となっている。つまりこのアートPCは一生モノだ。梁さんは「百年PC」と言っている。使い続けることを考えると、高すぎるということはないかもしれない。もちろん一点モノの芸術作品としての価値もあるだろう。

通常パソコンは消耗品のように使い捨てにされている。しかし、アートPCはいつまでも使い続けたいパソコンだ。モノを大切に使い続けるという日本人が持っている心を思い起こさせてくれる。まさに和風なパソコンだ。

アートPCに関する情報はHPをチェック!!
http://www.artpc-ryou.com/

また、東京ミッドタウン内にあるライフスタイルショップ「THE COVER NIPPON」では、日本各地から集めたファブリックや家具、器、照明を中心にmade in Japanのモノを取り揃えている。ここに梁さんのアートPCが展示販売されている。梁さん曰く「ネット販売をしているが、写真では伝わらない美しさがある。ぜひ実物を見て欲しい」とのことだ。

THE COVER NIPPON
東京都港区赤坂9-7-3 東京ミッドタウン ガレリア3F E-0305
TEL:03-5413-0658

【Nicheee!編集部のイチオシ記事】
宇宙に行ったパンの意外な製造元
意外と古い? 抹茶アイスの起源
この秋、九州のB級グルメ初代ナンバーワンが決まる!
「ハンサムらーめん」 ハンサムの真相に迫る
ウェディングケーキはもう伸びないのか