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いわゆるご当地グルメといえば、なんとなくイメージできるのは「ごはんもの」。または麺類や粉ものなど、安くておなかにたまるおいしい食事、といったイメージがある。しかし、東北・岩手の北部にはそのイメージを覆す、新感覚デザートが存在するという。

ビスケットを利用した簡単アレンジデザートというものは世の中に多く存在する。たとえばバーベキューの際にマシュマロをこんがりと火にあぶり、それをビスケットで挟んだ「マシュマロサンド」や、重ねてビスケットケーキにしたり、アイスを挟んだり…など。だが、岩手県北部でよく食されているというビスケットのデザートは一味違う。なんと、てんぷらの具にするというのだ。

岩手県の北のほうに位置する西和賀町で、それはよく食されているという。ころもにもち米の粉と砂糖を入れ、天ぷらをふんわりと揚げる。なんとも奇妙な光景だが、この西和賀町では日常的におやつとして食べられたり、法事の際に出されたりするそう。

実際食したことのある人に話を聞くと、「おばあちゃんがよく作ってくれた。ビスケットはさっくりというより油や湿気を吸って、あまりビスケットっぽくなくなるけど、美味しい。甘さは控えめだが、家庭によっては甘いものも。具にするビスケットは、クリームなどの挟まっていないもの。」とのこと。使用されるビスケットは「ミスターイトウ かあさんケット」や「森永 マリー」などの甘さ控えめでハードなビスケットがほとんどだという。ふんわり、もっちりしたころもはほんのり甘く、後を引くおいしさらしい。

このビスケット天ぷら、テレビに取り上げられ少しずつ有名になってきている。おもに各家庭で作られているが、時にはお店に並ぶことも。中には、天ぷらそばの具としても食されることがあるそうだ。めんつゆとの相性もいいらしい。

なんとも汎用性の高いこのビスケット天ぷら。家庭でも簡単にできるそうなので、気になった方は是非作ってみてはどうだろうか。

(Written by 澁澤すい)

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