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自身の作った小説やイラストを貼付けた服を普段着とし、頭には歩く待ち合わせ場所と書かれた張り紙を貼付けた奇異なスタイルが注目を集め、沢山のテレビや雑誌に取り上げられている中沢健さん。
これまでも、講談社BOXで行われた流水大賞で小説「恋愛小説を書く男」が「あしたの賞」を受賞したり、小学校4年生用の道徳の教科書に作品が掲載されたりなど、作家として様々な実績はあるものの、“歩かない書籍”を世に出す事は叶わなかった彼だったが、このたび念願の小説家デビュ−を果たした。
題名は『初恋芸人』。
この男がどんな小説を書くのか?
生い立ちから作家デビューまで、お話をお伺いしました。

20091211_02—『初恋芸人』発売、おめでとうございます!
歩く雑誌が中沢さんの考える作家の形と以前おっしゃっていましたが、本として自分の作品が発売されてどうですか?


これまでは自分の理想とする作家の姿だけをやっていて、肝心の作品が無かったのでようやく本を出すことが出来て本当に嬉しく思っております。
いつかこの格好で直木賞の授賞式に参加したいですね(笑)

—『初恋芸人』はどんな作品ですか?

『耳をすませば』を見ると面白いんだけどちょっと凹んでもしまう人のための恋愛小説ということでしょうか。解りづらいですか??(笑)
解りづらければ、僕の言葉よりも唐沢俊一先生、唐沢なをき先生、大槻ケンヂ先生にこの小説の魅力を的確に表現していただいた帯文を書いてくださいましたので、こちらの帯文を見てもらって小説に興味を持っていただければと思います。

—この帯、超豪華ですね! では、この作品を通じてどんな事を読者に伝えたいですか?

小説や映画、漫画でもお笑いでも何でもいいんですが、“エンターティメントというものはいかに人を救うか”といった事や、夢を追いかけている人や自分が孤独だと思っている人にとって、この作品が救いになるような作品になればと思って書きました。

—作家になることは、子供の頃からの夢でしたか?

はい。5歳からの夢です。
4歳の頃は将来ウルトラマンになりたいと思っていましたけど挫折しました。(笑)

—怪獣ではないんですね?昨年、中沢さんのオリジナル怪獣が ゲーセンのクレーンゲームに登場したのはビビリました(笑)。
話は戻して、作家デビューまでいろいろあった(テレビ出演の際やプラーベートで)とは思いますが、一番嫌だった事って?


オリジナル怪獣は僕自身もビビリました。(笑)
気にし過ぎかもしれませんが、テレビ出演に関してではギャグで言ったことがシリアスな感じで使われていたことですかね。僕の人生全体が嘘のような出来事が多いためか、事実をありのままに話すとリアリティーが無いと言われてしまう。(笑)
歩く雑誌(プライベート)では、たまに入店拒否のお店や場所があること。 渋谷で不良にボコられたこと。一部の方には気持ち悪がられてしまうこと。 しょっちゅう職務質問をされること。 夏は暑いのに薄着で外に出られないこと。

とか細かく話したら止まりませんが、それでも結局人に知られるようになり、今回のデビューにつながったので、今はそれも有り難い限りだと思っています。

—今後の展望はありますか?

究極の夢は不老不死になることですが、まずは自作をどんどん世に出していける作家になりたいです。
その他には怪獣映画やウルトラシリーズの脚本などもプライベートな趣味として書いているので、いつか仕事として書いてみたいですね。

ちなみに不老不死になりたい理由は「1億年頑張ればどんな夢でも必ず叶えられるから」だと話す中沢さん。
歩く小説を“普段着”にしてから9年間、バカと言われようが頭がおかしいと言われようが自分のスタイルを貫いた。
そんな中沢スタイルの純粋でバカな恋愛小説『初恋芸人』。
これを読めば不老不死になれるかも? 

中沢健オフィシャルサイト
http://arc-magazine.info/

『初恋芸人』通販はこちらから


(Written by 沢岡ヒロキ)

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