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県民ごとの特性をとりあげるTV番組が注目を集め、県ごとの食べ物の消費量が面白くとりあげられることが増えたように感じる。同じ日本人であるのに、県が違うだけで食べたり食べなかったりするものがあるのが驚きだ。そんな中、意外な県に意外な文化があることを発見した。

みちのくは福島県福島市にその文化はある。福島市では、なんと食後にヨーグルトを食べる習慣があるのだという。喫茶店において食後のコーヒーや紅茶を訪ねられるのは普通だが、福島の喫茶店では「コーヒーにしますか、ヨーグルトにしますか」と訪ねるとのこと。喫茶店文化といえば名古屋が有名であり、モーニングとしてコーヒーに「サービスとして」軽食がつくという独自の文化があるが、遠く離れた東北の地でこのような変わった喫茶店文化があることは意外なことである。

福島市は、実はヨーグルトの1世帯あたりの年間購入額が、都道府県の県庁所在地中で日本一。バターや牛乳の購入額はそれほど高くはないので、乳製品の中でもヨーグルトが特別好まれているようだ。なぜここまでヨーグルトが好まれているのだろうか。そこには地元企業のたゆまぬ努力があった。

とある1組の母娘のエピソードから始まった、ヨーグルト専門店「モーニング」。自然そのままの味のヨーグルトと、それをふんだんに使ったデザートが魅力で、福島県内に8店舗を構えている。まだ人々にとってプレーンヨーグルトを食べるという習慣がなく、砂糖やゼラチンで固められたヨーグルトが一般的だった頃、アレルギーを抱える娘のために身体に優しいものを使用し作ったヨーグルトのデザート。それを作った母親が始めたのお店がこの「モーニング」だ。プロのパティシエを雇うでもなく、自然の味と母が子を想うような優しい味を貫いており、好評を得ている。

地元乳業会社である会津中央乳業株式会社が作る「べこの乳発 会津の雪」は、クリームなどを加えていないにもかかわらず濃厚な味。無添加にもかかわらずそのような濃厚さを引き出している理由は、低温濃縮というひと手間。おいしさも栄養も濃縮させたというこだわりが見て取れる。

このような地元の販売店やメーカーが、プライドを持ち、よりよいものを消費者に届けたいと活動してきたことが今の福島での「ヨーグルト文化」に繋がったのではないだろうか。地方メーカーとしては初めて特定保健用食品を取得した「デンマークヨーグルト(福島乳業)」など、こだわりをもった名物ヨーグルトが多いことも一因だろう。腸内環境も整えられ、さらに地元企業の応援にもなるという、まさに一石二鳥の文化なのではないだろうか。

ヨーグルト専門店 モーニング
http://www.mng.co.jp/site/top.html

会津中央乳業株式会社
http://www.aizu.ne.jp/aizubeko/

(写真:フォトライブラリー http://www.photolibrary.jp/

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