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男同士というのはバカなもので、「浴衣を着ている女の人は、2割増しにかわいく見える」という会話を、夏祭りの季節になると毎年毎年飽きもせずに繰り返している。
バカだなあ。とは自分を含めて思うけど、そこに嘘はなく、どう見ても2割増しに感じてしまうもの。日本の男性は、根本から着物が好きなのだ。女性ももちろん例外ではなく、着物の似合う男性には、男らしさや誠実さを感じる。と、悪い評価は聞いた事がない。
こんな風に、誰もが根底で愛している。という所が、日本文化の証と言えるんじゃないでしょうか?
今回は『着物』を扱うお店、さかえ屋呉服店をご紹介したいと思います。その店のサイトを覗くと、外国人の方が嬉しそうに着物を着て写真を撮っている。日本文化のはずなのに!これはどういう事?当店の代表であり、二度目の大学で日本文化を学ぶ現役大学生でもある、越智 香保利さんに話を伺った。

—香保利さんは、さかえ屋さんの二代目という事ですが、
   子供の頃から「着物屋になりたい!」と思っていたんですか?


20100201_02幼稚園のころの文集を見ると「外交官になってお母さんをいろいろな国に連れて行きたい」と、恐るべき親孝行振りを発揮しておりました。(笑) 
着物屋になりたいとは一度も思った事はありませんでしたし、バブル崩壊後は本当に貧乏ドン底で苦労をしたので、逆に「着物屋はありえない!」と思ってましたね。

—では、家業を継ごうと思ったきっかけは?

ノルウェーに短期留学していた事があるのですが、パーティで着物を着たところ、 世界中の人たちが「KIMONO! KIMONO!」と、英語も出来ない私に興味をもって話かけてくれたんです。
その時、うちの店は商材ではなく、世界に通じる文化を売っているんだと気付き、後継を決意しました。
 
—文化を売るですかあ。かっこいいです!
   ただ売るだけでなく、海外の方に着物を広めるイベントを行っている
   ようですが、どんな思いで企画していらっしゃるんですか?


20100201_03「着物を自由にしたい」という思いからです。
着物にはたくさんの文化的ルールがあります。しかし文化的ルールは、法とは違い、それをやぶっても罰せられません。
つまり、自分が責任を負う範囲であれば、どう変更をしてもいいという事。 でも、日本人はとかく周りの雰囲気を考えがちで、そういったことを躊躇します。 外国人の方はそのようなしがらみがないので、私が驚くような発想で着物を選び、楽しんで頂けます。
外国の方に着物をを広めたいのはもちろん、その新しい発想に刺激を受けることで、着物を自由にし、また私自身も自由な発想を保ち続けていたいと思っています。ですからイベントの企画は「自由」です! 国籍は関係なくお呼びしておりますので、言葉を超えて友人になってもらえるよう、 コミュニケーションをとれるような工夫だけは、気にかけております。それは言葉をツールと考えるのではなく、言葉に代わる着物がツールになるようにと。

—香保利さんにとって着物屋さんの醍醐味は?


「着物は教養!」と言われるくらい、沢山のことを勉強しなくてはならないんですが、着物を主軸に、日本の歴史、文化を学ぶことが、今は楽しくて仕方ありません。
写真展や絵の展覧会に行っても、いつの時代まで着物が写っているか、 また文学ではどうのように表現されているかなど、着物という軸を持ったおかげで、あらゆるものが私の興味になりました。
また、まったく着物に興味のない方が、私に出合ったおかげで、着物に興味を持ったと言ってくださったり、さらに、弊店のお手伝いで着物美人に変身していくのはまさに醍醐味ですね。

—今後、どのような活動を考えていますか?

例えば私が留学していたノルウェーの方々は、「週末、バスルームを自分で作った」という話を普通にされます。
これが文化の違いなんだと思うんです。なので、着物のような手のかかることこそ、最高の自己表現であり、楽しみであるという考えを日本で作っていきたいと考えています。 そのためには、もっと着物を皆様に身近に感じてもらいたい。そういったことをご提案できるよう、今もっと文を書きたいと思っております。
 
初めに書いた通り、誰しも胸の奥には文化に対する欲求があるんだと思う。自分を表現するツール。コミュニケーションのツール。日本文化を伝えるツールとして、着物を自由に楽しんでみてはいかがでしょうか。忙しい日常で隠れた、本来の自分が見えてくるかもしれません。

さかえ屋呉服店
http://kimono-sakaeya.com/

(Written by 沢岡ヒロキ)

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