20100223_011980年代に沸き起こった漫才ブーム。B&Bやツービート、紳助竜介ら漫才師がアイドルのようにもてはやされ、朝から晩までテレビで漫才師を見ない時間が無い程の社会現象となった。
その漫才ブームの立役者の一人、西川のりおは上方よしおと「のりおよしお」で大人気。のりおの放つ「ホーホケキョ」のギャグは流行語となり、ひょうきん族や笑っていいともなどで魅せる破天荒キャラは好き嫌いが分かれるだろうが、20世紀後半のテレビ界で記憶に残る芸人として活躍した。

そんなのりおの代表的ラジオ番組は、大阪深夜の人気バラエティ「ヤングタウン日曜日」。1982年から1990年まで、約2時間の生放送を担当していた。フリートークでは、ここだけの話と称し東京での番組裏話や業界暴露話が炸裂。当時はまだインターネットも無かった時代。大阪ローカルだからできるコソコソ話は聞きながらドキドキしたものだ。
しかしのりおラジオの一番の武器はラジオでしか見せない「真面目なのりお」。「のりおの人生大船任せなさい」というコーナーでは、リスナーからの人生相談に対し、ボケることなく大真面目にトークする。
いじめに悩んでいるリスナーには、「親には相談したか?」、「仕返し怖いやろうけど、先生にきちんと伝えろ」などと、アドバイス。ほかにも恋愛や受験、家庭や友人との悩みを打ち明けるリスナーに、ひとつひとつ丁寧に答えるのりおに、「テレビとは違った魅力」を感じ、ファンになった人も多いと思う。当時の雑誌のインタビューで西川のりおは、こう答えている。
「僕は浪人生とか恋人のいない男とか、要するに何かに到達できていないヤツにしゃべっているつもりなんです。僕は学生時代ワルで、ケンカもようしました。決してお手本になる人生やなかったけど、そんな僕でもその人生そのままがラジオに出てなくちゃダメだと思うんです」。

土曜の夜に「ひょうきん族」で素っ裸になったりオバQのメイクをするおっさんが、日曜日に悩めるリスナーの兄貴に変身する。
西川のりお。カッコよかったなぁ。
そして今。こんな世の中だからこそ、今の若者にのりお節を聞いてもらいたい。
当時のひょうきん族や漫才ブーム、そしてヤングタウンを知らない人でも、きっと受け入れてしまうラジオを、西川のりおならやってくれる。
そう思う。

(written byみぞてたかし)

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