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(写真は高エネルギー加速器研究機構 KEK)加速器の美しさに魅了され、撮影し続けている写真家、吉岡さとるさんインタビューの続編です。
吉岡さんは、注目のフォトグラファーの作品を集めた写真集『写真年鑑2009』にも掲載される、世界で活躍する日本人アーティストの一人ですが、加速器の何処に魅力を感じ、その目にはいったい何が見えているのか? “美”の観点から科学を捉えた世界に迫ってみたいと思います。

—作品を拝見すると、どの加速器もまったく別物に見えるのですが、
   これは、何が関係しているんですか?


国によって作り方が全然違うんです。
例えば、アメリカでは研究者が自分たちで設計し、自分達の研究所で作り、壊れたら自分で直す。一見荒削りだけど超高性能な機械を、無理矢理、研究者が乗りこなす感じで、車に例えるとF1みたいですね。

それに比べて日本は、研究者が企業と一緒に作っていくんです。そうする事で企業の技術力も高まり、将来的に安定した加速器を維持する事が出来る。本当によく考えられていて、車で言うと最高級のレクサスのようなイメージですね。

—ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィより、ベスト科学写真家に選ばれていますが、吉岡さんにとって科学写真家とはどんなものですか?

最先端科学の世界と一般の世界との架け橋みたいなものでしょうか。
科学者が何か新しい発見をし、論文にして発表しても、一般の人々はそれを読む事などあまりない。だけど、私が展覧会や雑誌で発表する事で、多くの人々に最先端科学の世界を知ってもらえると思うんです。

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(大強度陽子加速器施設 J-PARC)

—科学写真家を始めてよかった事は?

やっぱり、科学の最先端を自分の目で見れる事ですね。
それと、初めて会った科学者の方々から、自分の仕事場がこんなに美しいとは知らなかったとよく言われますが、それは写真家として、とても嬉しいです。

—今後の展望は?

この5月に馬喰町にあるギャラリー、『ラディウム - レントゲンヴェルケ』さんでのグループ展に参加させて頂きます。また、今年はドイツの施設の撮影を計画しています。展望といっても、今やれる事を一つ一つという感じですね。

—読者の皆様に一言お願いします!


これからも後々歴史に残る作品を作っていけるよう、頑張ってまいりますので、宜しくお願い致します。
『ラディウム - レントゲンヴェルケ』さんでの展覧会、是非見てください。

◆吉岡さとるオフィシャルサイト
http://www.sypi.com/

◆5月に開催される、展覧会:landschaft V展
:ラディウム - レントゲンヴェルケ
http://www.roentgenwerke.com/index.html
:会期:2010.5.8(土)〜29(土)
日月祝日休廊

◆出品作家
川久保ジョイ(写真)
http://www.yoikawakubo.com
高田安規子・政子(立体等)
http://www.roentgenwerke.com/04galleryartists/04takada_j.html
吉岡悟(写真)
http://www.sypi.com

◆ラディウム-レントゲンヴェルケ
103−0002 東京都中央区日本橋馬喰町2−5−17
TEL/FAX:03−3662−2666
http://roentgenwerke.com/

※ 高エネルギー加速器研究機構 /
吉岡さとるコラボレーションカレンダー
http://www.yamanedesignoffice.com/kek_01.html

◆Symmetry magazine記事gallery : satoru yoshioka
http://www.sypi.com/magazine/symmetry.html

◆※ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィ:2008年度ベスト科学写真家
http://www.sypi.com/magazine/British%20Journal%20of%20Photography.html

(Written by 沢岡ヒロキ)

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