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鹿児島県のほぼ中央、錦江湾に浮かぶ桜島。その桜島の北東沖約1.5kmにあるのが新島(しんじま・別名燃島)だ。周囲約4km、最高でも40mほどしか標高がないこの小さな島は、安永8年(1780年)の桜島安永噴火の際に海底が隆起してできたまだ新しい島だ。最盛期で250名を越える人口があったがこの島も、現在ではわずか5名しか人が住んでおらず、島自体も波や台風の影響で浸食が進み、少しずつその形を小さくしている、今まさに沈みつつある島でもあるのだ。

20100302_02新島へは桜島・浦之前港から1日2往復(ただし木、日曜は運休)の行政連絡船が運航されているが、住民以外では釣り人やシーカヤック、ヨットを楽しむ人が訪れる程度。その新島に遊覧船で渡り、島の探索をしようというイベントが2月6日に行われた。これはNPO法人桜島ミュージアムが事務局となって行われた「桜島まるごと体験フェア」(2010年1月30日〜2月14日)のイベントのひとつで、当日は約30名が新島クルージングを楽しんだ。

桜島フェリーターミナルに集合した一行が乗り込んだのは、普段は錦江湾クルージングを行う帆船型観光遊覧船「クイーンズしろやま」。1階は落ち着いた雰囲気の船室で2階はオープンデッキを備え、ランチやディナーを楽しみながらクルージングができるその船で、桜島フェリーが発着する横を通り一路、新島へ向けて出航した。
当日は雲ひとつない快晴で海も青くまさにクルージング日和。桜島を西側から北東側へ半周ほどまわり、約1時間で新島に到着した。まずは島の全景を眺めるために島のまわりを船で1周。その後、防波堤で釣り人が糸を垂れる様子を眺めながら港に入港した。

20100302_03新島一帯は錦江湾の中でも特に魚種が豊富な好漁場のため、漁業で生計を立てていたという住民が暮らした集落は島の西側、港のすぐ近くにある。その集落の一番奥に小学校跡が残されているということで早速探検が始まった。小学校へと続く道の途中はコンクリートブロックの塀が残されているかと思えば、手入れされないままの樹々が自由に生い茂ったりと、その様子はまさに「廃墟」。人が逃げ出しロボットだけが残された映画「天空の城ラピュタ」のワンシーンを連想させるような光景だ。

〜後編〜に続く

(Written by おばらけいこ)

NPO法人桜島ミュージアム
http://www.sakurajima.gr.jp/

クイーンズしろやま
http://www5.synapse.ne.jp/sym/

新島への行政連絡船問合せ先
鹿児島市役所 交通政策課
TEL:099-216-1112

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