鍵と防犯の関節技王子　デワロックマン

空中殺法や軽やかな動きが特長のメキシコのプロレス「ルチャ・リブレ」スタイルで、根強いファンが存在する地元密着型プロレス「みちのくプロレス」。
主にみちのくプロレスの地元、山形県でのみ活躍するレスラーがいる事を御存知だろうか？
そのレスラーこそ「鍵と防犯の関節技王子『デワロックマン』」なのだ。

デワロックマンは、みちのくプロレスのスポンサーであり、鍵、防犯用品、鍵に関する雑貨など、鍵に関することなら２４時間体制でなんでもおまかせの「DEWAロックサービス」から登場した、地元山形でプロレスを通して防犯活動を行うプロレスラー。
鍵屋から登場したレスラーらしく、試合でもルチャ・リブレ独自の固め技「ジャベ」を狙い、積極的に相手をロックするファイトスタイル。
しかし、このレスラーの最大の特徴は『弱い』ことなのだ。デビュー１戦目以外、１度も勝利したことがないという弱小レスラーなのである。

デワロックマンの生みの親でもある、「DEWAロックサービス」代表の鈴木源さんにお話を伺った。鈴木さんは地元ＦＭラジオでもプロレスコーナーに出演し、プロレスに対して熱い情熱を伝える長年のプロレスファン。
「デワロックマンは体格が小さいため、いつも対戦相手に負けてしまう弱小レスラーです。ですが、それだからこそ観客に勇気を与えていると思うのです。」と語る。
昔のプロレスはまさに大衆娯楽の王道。当時の子供たちはプロレスごっこをして、友達と痛みを分かち合いながら育ってきた。事実そのように育ってきた人は社会問題であるイジメがおこしにくい。総合格闘技などに押され気味のプロレスだが、力で勝ち取った結果だけが全てを物語る総合格闘技ではなく、負けてなお立ち向かうプロレスのような精神を、今の子供たちに伝えて欲しいという期待を背負い、デワロックマンはリングに立っている。

そんなデワロックマンの姿に心を打たれてなのか、幼稚園の女の子からも、デワロックマンの似顔絵入りのファンレターが届くのだという。
同じく盟友の地元プロレスラーの「つばさ」と「獅子王」と共に、いつの日か必殺技の「デワロック」で対戦相手をマットに沈めて欲しい。
がんばれ、デワロックマン！