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卒業、入学シーズンも少し懐かしいく感じるこの時期。様々な学校で、その学校ならではの校歌がよく歌われていたことだろう。学校によってはかなり特色ある校歌が存在するが、今回はその「メロディー」に特徴がある校歌と高校を紹介しよう。

宮沢賢治、石川啄木、金田一京介などの多くの文学者や、米内光政などの政治家を輩出していることでも有名な学校・盛岡第一高校。岩手県内屈指の名門校で、100年以上の歴史のある、岩手県の中心校とも言われる学校だ。その盛岡一高の校歌が、一風変わっているという。

というのも、校歌のメロディーが「軍艦マーチ」そのものなのだという。「♪世に謳われし・・・」から始まるその校歌、古めかしい歌詞がのるそのメロディーは、若干スローテンポであるものの、紛れもなく軍艦マーチである。軍艦マーチといえば、なんとなく「パチンコ店の店内でかかっている」というイメージがつきまとい、進学校である盛岡一高には合わないように感じてしまう。なぜこのメロディが校歌に使用されたのだろう。

この校歌が制作されたのは、今から102年前の明治30年まで遡る。当時はまだ「校歌」という慣習がなかったとのことだが、当時の盛岡一高生(正しくは旧制岩手県立盛岡中学校)の間で「学校の皆で歌える、自分たちだけの歌を作ろう」という動きが起こる。かくして制作が始まり、歌詞は当時の国語教師に協力を仰ぎ完成したものの、メロディーに手こずった。そこで、「覚えやすく、みんなが知っているメロディーをそのまま使おう」と、軍艦マーチのメロディーが使用されたとのことだ。当時は、軍艦マーチは「雄々しく、勇気を奮い立たせる」というイメージがあったらしい。

創立130周年を迎える今年も、この校歌は生徒たちに愛され、歌いつがれている。2008年には、校歌制定100周年記念ということで「校歌を歌う会」が開かれたとのことだ。メロディーのイメージはやや変わってしまったが、生徒の校歌への思い入れは変わることはないだろう。

(Written by 澁澤すい)

盛岡第一高校 http://www2.iwate-ed.jp/mo1-h/
(写真引用 http://www.photolibrary.jp/


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