大阪・堺に、高級カステラの店があるらしい、と耳にした。カステラと言えば、南蛮渡来の食通としておなじみだが、よく考えれば、堺は昔から、南蛮貿易やキリスト教伝来などで縁が深い国際都市だ。フランシスコ・ザビエルやルイス・フロイスらが訪れたことでも知られている。
さっそく訪ねてみたお店は、南海高野線堺東駅から東に徒歩5分ほどの場所にある「江久庵」。その高級カステラは「黄金の哲学」という名前だ。実はカステラは、あの千利休が茶菓子に用いたという説がある。

店内では、高級カステラの工程を窓越しに眺めることができる。鈴鹿山麓の卵をふんだんに使い、ほかに小麦粉、砂糖、水あめ、ハチミツのみというシンプルさ。しかも、焼き上がると見事な黄金色に輝いていて、なおかつ金箔が振ってあるのもうれしい。そして味はというと、卵の風味がとても伝わってきて美味しく、かつ甘さもほどほどで、これはやみつきになりそうな味。モンド・セレクションで金賞を3年連続受賞したのもうなずける。

そして、江久庵の魅力は、カステラだけではない。庭園には、千利休が作った茶室を約420年ぶりに復元した茶室「朝雲庵」がある。さらに奥には、反正天皇陵を望むという借景の最高のロケーション。

江久庵のお茶処「利休」では、ガラス越しにすばらしい景色を眺めながら、「黄金の哲学セット」(カステラと抹茶、900円)や利休カステラパフェ(900円)などのスイーツ、さらには食事までも楽しめる。スイーツのバリエーションは多く、明るく居心地のいい静かなお茶処で、これは何度も通ってしまいそうだと感じた。
ちなみに「黄金の哲学」の価格は、ハーフサイズで1,450円、1本2,625円など(* 価格は税込、取材時の価格)。
取材協力:EH製菓株式会社
(Written by 飾磨亜紀 Aki Shikama)
江久庵・朝雲庵
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