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2010年7月27日(火)の夜、「第9回漫才新人大賞」の決勝が、東京・国立演芸場で開催。大賞をエレファントジョン、優秀賞をタイムマシーン3号、特別賞をWコロンがそれぞれ受賞した。

漫才新人大賞は、社団法人漫才協会が創設した賞で、結成10年までの漫才コンビに出場資格がある。今回、予選を勝ち抜いて決勝に進んだのは12組。 2005年のM-1ファイナリストでもあるタイムマシーン3号、「整いました!」の口上となぞかけで目下大ブレイク中のWコロン、姉妹の女性漫才コンビ・ ニックス、ギターを駆使した漫才で知られる朝倉小松崎、コンビの年齢差20と名前の通りの2世代コンビ・2世代ターボ、浪速の男女漫才コンビ・八福亭ら が、審査員と観客の前でネタを披露した。


決勝のMCをつとめたのは「ヤホー漫才」で知られるナイツ。ちなみに彼らはこの漫才新人大賞第2回目の大賞受賞者でもある。また、同じく過去に大賞に輝いているハマカーン
(第8回大賞受賞)とロケット団(第1回大賞受賞)が、ゲストとして登場。過去の受賞者らしく貫録の漫才で観客を笑いの渦に巻き込んでいた。

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そして、12組の中から、見事大賞に輝いた結成6年目となるエレファントジョン。ガッテン森枝と加藤憲のふたりによるこのコンビ、過去に一度優秀賞を獲得しており、今回念願の大賞受賞となった。
所属する「プロダクション人力舎」の社長で、6月にこの世を去った玉川善治氏から、「同じやつは2組いらない。自分たちのオリジナルを探せ」との助言を受けていた。それを機に自分たちのスタイルを試行錯誤し続けたという。その努力が実って、大きな栄光をつかむことができた彼らは「社長の言葉があっての今日。この賞を亡き社長に捧げます」と、喜びを語ってくれた。
   
また、特別賞に輝いたWコロンは、審査員の意向で今回をもって、この漫才新人大賞を卒業することが決定。なぞかけ名人で知られる、Wコロンのねづっちは最後に舞台で「特別賞とかけて病気とときます。どちらも賞状(症状)が欠かせません」と、お得意のなぞかけを披露してくれた。

芸を磨いて舞台に立ち、漫才でお客を笑わせる。それこそ漫才師の仕事だが、「漫才新人大賞」の決勝からは、漫才に真摯に打ち込んだ芸人たちの姿が伝わってきた。この日、舞台に立ったすべてのコンビが、力のこもった見応えのある漫才を披露してくれた。

もっとも漫才師らしい漫才師への道がきっとここにある。そんなことを思わせる決勝の舞台だった。真剣勝負にのぞんだ彼らのパワーは、会場にいた観客たちにもきっと伝わったことだろう。

第9回漫才新人大賞決勝出場者(※決勝ネタ順)

朝倉小松崎
ニックス
八福亭
アイデンティティ
ざっくばらん
2世代ターボ
タイムマシーン3号
カオポイント
Wコロン
エレファントジョン
コンパス
334

社団法人漫才協会
http://manzaikyokai.cocolog-nifty.com/

(Written by 田下愛)


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