20100823_01

昔、幼稚園のお道具箱にあった、黄色い犬のケース入りの白いのり「どうぶつのり」。今見ると思わず「懐かしい!」と言ってしまいそうなこのキャラクター「フエキくん」のグッズが現在、続々と販売され、ヒットを続けている。

この「どうぶつのり(正式名:フエキ糊どうぶつ)」を発売するのは、大阪府八尾市にある不易糊工業。どうぶつのりは、1975年に誕生して以来、全国の幼稚園などで使われてきて、今日に至る。発売当初から指定のケースで詰め替えできる“エコ商品”で、とうもろこしを原料としたのりは、長年の研究が実り無毒というレベル。
ただここ数年、少子化の影響もあって、どうぶつのりをはじめとした文具の売り上げは減っているという。

20100823_02

そんな中、フエキくんが脚光を浴びたのはなぜか。
実は、以前からフエキくんの固定ファンが根強くおり、さらにファンが発信していたホームページなどがきっかけで、フエキくんファンというライセンスマネジメント会社からライセンス販売の話が舞い込み、とんとん拍子で進んで、2008年1月からグッズの販売をスタートした。

奇しくも当時、「ゆるきゃら」ブームが起こり、さらにレトロな「昭和ブーム」もあったのが、フエキくん人気を後押し。そして2008年10月、どうぶつのりの容器そのままの「ハンドクリーム」がロフトでテスト販売され、メディアで次々と取り上げられて大ブレイク。かつてどうぶつのりを使っていた世代からゆるキャラ好きの若者まで、幅広い年齢層に支持された。

現在、クールジェルやUVクリームなどの化粧雑貨をはじめ、ポーチやエコバッグ、靴下まで、豊富なラインナップがそろう。また、ほぼ毎日更新されているフエキくんのブログもなかなかおもしろく、月ごとにダウンロードできる壁紙やスクリーンセーバーなどもとてもかわいい。

確かに、見れば見るほど、どこか懐かしくて癒される。
現在でも社内には、フエキくんへの愛情あふれたメッセージが続々と届くといい、時代を超えた キャラクターとして愛されるのがわかる気がする。今年2010年でちょうど「35歳」になったフエキくん。今後またどんなグッズが出てくるのか楽しみなと ころ。ちなみにグッズは、フエキくんのホームページでの通信販売をはじめ、ロフト梅田店や心斎橋店、キディランド梅田店、「いちびり庵」各店などで購入で きる。

20100823_03



取材協力:不易糊工業

FUEKI
http://www.fueki.jp/

不易糊工業
http://www.fueki.co.jp/

なにわ名物 いちびり庵
http://www.ichibirian.net/


(Written by 飾磨亜紀 Aki Shikama)


【Nicheee!編集部のイチオシ記事】
「紙コップ」に情熱を燃やす協会
“萌え”の魔の手 競艇界にも
鯨波観光【狂】会だより
ウェディングケーキはもう伸びないのか
ツイッターでうつ病を克服した@mayamiki_botの真実