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8月某日。まだまだ暑い日差しが続く中、都内のフリーマーケット会場を訪れた。

その目的は…「芸人のお店」である。

使わなくなった私物を売ることができるフリーマーケットには、実はお笑い芸人が参加していることもあるらしい。その中でも、「芸人のお店」という看板をきちんとかかげて、定期的に活動を行なっているのが、芸人「ちぇんちぇん」こと宮田愛理さん。TV番組「イツザイ」「エンタの天使」などに出演したこともある彼女が主催する「芸人フリマ」に、今回は潜入させてもらった。

この日は、宮田さんの他にお笑いコンビ「ガロイン」が参加。
彼らの私物だという洋服・靴・書籍が多数並んでいたが、そのどれもが200円、300円など激安ぞろいである。
なお、「芸人フリマ」で売られるのは、必ずしも芸人たちの私物だけではないらしい。
「1ギャグ100円」と称して、芸人がその場でギャグを披露するなど、「芸人フリマ」ならではの試みも行なわれているようだ。
   
実はこの日の「芸人フリマ」は、ガロイン主演の映画の撮影も兼ねており、チャイナドレス姿で売り子に扮した宮田さんとガロインが映像撮影にのぞんだ。
チャイナドレスの芸人「ちぇんちぇん」の姿に目をとめる人もいて、フリマを訪れたお客さんに対して、宮田さんは笑顔で接客や写真撮影などに応じていた。

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宮田愛理さんが「芸人フリマ」を始めたのは、今から1年ほど前だという。
小学生のころから、お気に入りの小物を捨てられない性分だったという彼女。
そこで、芸人としての宣伝活動も兼ねて、使わなくなったものを売ることができたら一石二鳥ではないかと思い、芸人仲間とともにフリーマーケットの開催を始めた。

そして、定期的に開催しているうちに「この前もここでやってたよね」と覚えていてくれる人や、「芸人やってるの?」と興味を持ってくれる人が現れるようになり、フリマに来たお客さんがお笑いライブに遊びにきてくれるなど、出会いが広がった。

さらに新しい出会いだけでなく、フリマ会場で懐かしい友達に偶然再会したり、毎回差し入れを持ってファンが応援に来てくれるようになった。
フリマで得ることができたのは一石二鳥以上のものだったという。

TVの方でネタ番組の終了が相次いでいる昨今であるが、お笑い芸人のネタに触れる機会は、実はこのような意外な場所にもあるのだ。
宮田愛理さんにとっても、「芸人フリマ」は、芸人「ちぇんちぇん」の活動につながる様々な広がりとなっている。

 「今回のガロインさんとの映画の撮影もそうですが、芸人出演の短編ムービーなども今後色々作ってフリマでも販売できたらと思っています。
そして、品物を買ってくれた人にライブのチケットをプレゼントしたり、お笑いライブに来たことのない方々にも『こういう芸人がいて、こんな活動をしている!』と広めていって、少しでも興味を持ってもらえたらよいなと思っています。」(宮田さん)
   
フリーマーケットにはライブよりも手軽に訪れやすいという利点がある。
「芸人フリマ」では、個性的な芸人が待っていたり、「1ギャグ100円」のように、もしかしたら間近でネタを披露してくれることもあるかもしれない。
気になったなら、ぜひ訪ねてみよう。

宮田愛理(ちぇんちぇん)Official Site
http://airi38.com/

(Written by 田下愛)


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