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いまや世界中に1億人以上のユーザーを抱えるとも言われているツイッター。それら「ソーシャルメディア」を駆使し、講演会などに引っ張りだこの人物がいる。“快眠コンシェルジェ”の肩書きを持つ道端俊彦さんだ。ツイッターでいきなり「道端ジェシカさんがライバル」などとつぶやく道端さん、いったいどういう人なのか訪ねてみた。
実は、大阪府富田林市にある創業45年というふとん屋の2代目にあたる。店を経営するかたわら、インターネットで寝具関連の通販を行い、さらにツイッターやブログ、フェイスブック、ユーストリームなどを使って積極的に活動している。2010年7月にはツイッターの活用を議論するイベント「ツイサミット JAPAN in 大阪」を成功させた。

そんな道端さんのふとん屋は、市の公設市場にあってお年寄りが多く、まさに“地元密着”のお店。とても最先端のメディアと結びついているようには見えない。だが、道端さんの生い立ちから紐解いていくと、いたるところに“インターネット”との結びつきがあった。

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「パソコン通信の時代からコンピュータに触っていました」という道端さんは、大学卒業後に『キティちゃん』などのキャラクターで有名なサンリオに入社して約12年間、営業成績トップクラスを維持する一方で「パソコンのスキルを学んだ」と振り返る。そして父が体調を崩した1997年に店を継いで約2年後、『Yahoo!オークション』でふとんを試験販売し始め、2001年に『楽天市場』に出店した。

「父はいい商品を作っているのにそれを伝えきってない」とサンリオ時代から得意だったパソコンを生かして商売をすることを決意したものの、まだインターネット草創期だった頃、しかもふとんは通販には不向きと言われていた。
当時はまわりから「ふとんは触らんと買ってもらえんやろ」と理解されず、父にすら「パソコンの前で座ってないで外まわりしてこい」と言われる始末だった。

それでも「ふとんで人を幸せにする」という信念は変わらず持ち続けた。
「今、日本人の約5人に1人が眠りに悩んでいるといわれています。少しでも睡眠改善の力になれたら、年間約3万人の自殺者を減らせたらと自分のできることを精一杯やってみようと思って」。

さらに、粗大ごみとなってしまうふとんを減らすためにリフォームやレンタルなどにも取り組み、日本睡眠改善協議会睡眠改善インストラクターとしても活躍。これらはすべてホームページやブログなどを通して発信している。

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2003年にはネットでの売り上げが実店舗を超えて順調に伸びていった。そして2007年にツイッターを開始。この時期もまだツイッターが日本で爆発的に広まる前にあたる。さらに最近、日本での登録者が増えつつある『Facebook(フェイスブック)』にも力を入れ、『USTREAM(ユーストリーム)』や『YouTube』などの動画も使いこなしている。

さらに今年7月、“ツイッターで日本をハッピーに!”をモットーに「ツイサミット JAPAN in 大阪」を開催した。このイベントも、道端さんが今年4月24日にツイッターにつぶやいた一言から始まったといい、当日は約300人が集まる大盛況でこのイベントの直後から「ぜひツイッターで講演してくれませんか」などという依頼が次々と舞い込んでいるという。

道端さん曰く「ツイッターはたった140文字だけどすごく“人柄”が出る」のこと。「今、人と人とのつながりが希薄になってきています。また若者たちには『夢がない』ともいわれる時代です。でも、ツイッターでフォローし合うことで“つながり”ができて、ビジネスに結び付くことだってあります。僕たちはこれから将来を担う子どもたちに人と人とのつながりの大切さを教えていかないといけない。そのためのツールとしてもさまざまなソーシャルメディアがあります。次の時代、どういった世の中になっていくのかいつも敏感に考えています」

(Written by 飾磨亜紀 Aki Shikama)

道端俊彦さんのツイッター
http://twitter.com/mitibata1

睡眠“布団 枕”工房
http://mitibata.com/


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