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アメリカの「ホワイトハウス」が東大阪市にあると言っても、最初は誰も信じないかもしれない。だが実際に行って見てみると、工場や住宅が立ち並ぶ一角に見事なホワイトハウスは確かにあった。

ホワイトハウスを模して建てたのは装飾建材メーカーのミカミ工業。1909年の創業以来、アルミ製門扉、フェンス、美術柱などを製造・販売している。そして1984年(昭和59)、同社のショールームとして本物の3分の2の大きさを忠実に再現して建設した。
 
しかも、ただ真似て作った建物ではない。オープン時にはアメリカ総領事がテープカットし、当時のロナルド・レーガン大統領から親書が届いたというアメリカ合衆国公認。
さらに橋下徹・大阪府知事が館長を務める「大阪ミュージアム構想(http://www.osaka-museum.jp/)」のベストセレクションでもこの「ホワイトハウス・イン・オオサカ」は“橋下知事イチ押し”に選ばれている。
 
当時、あまりの奇抜なアイデアに誰もが度肝を抜かれたはず。しかし気になるところがなぜわざわざホワイトハウスを作ったのかという点だろう。その理由は、昔からアメリカ映画が大好きという三上雄太郎・同社会長が「ショールームとして最も目立ってインパクトがあり、話題になる建物といえば、もうホワイトハウスしかない」というとてもシンプルな動機だった。
確かに、一度見たら忘れられないほどインパクトは抜群だ。

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今回、そのホワイトハウスの中に入れていただいた。美しい装飾の数々に圧倒されたのはもちろん、メインホールには映画『風と共に去りぬ』に登場したタラの大階段が再現されており、まるでスカーレット・オハラが下りてきそうな豪華な雰囲気。

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そして、階段上には歴代アメリカ大統領たちの等身大人形が並び、現在のオバマ大統領の等身大人形は執務室(兼同社会長室)に置いてあった。ほかにレセプションルームやチャペルなどもあり、とことんこだわった三上会長の意気込み、デザイン魂が伝わってくるようだった。

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ちなみにこのホワイトハウス、内部は一般公開されていないので要注意。ただし、レンタルスタジオとして有料で写真撮影などの利用ができるのをはじめ、外観はいつでも眺めることができる。また、同社のホームページでは内部の画像も数多く公開しているのでぜひ見てみてほしい。
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取材協力:ミカミ工業
http://www.mikami-ind.com/
(Written by Aki Shikama 飾磨亜紀)


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