20101017_01
スーパーやコンビニでもおなじみの「みたらし団子」。このみたらし団子の発祥は京都、そして実は歴史がかなり古く、しかも由緒正しい食べ物だということをご存知だろうか。
 
20101017_02
京都・下鴨神社の糺(ただす)の森に井上の社(やしろ)という小宮がある。その前にある池の名前は「みたらし池」。
時は平安時代、このみたらし池からブクブクと3つ、4つと湧き出る水玉、いわゆる水の泡をかたどって作り上げたのが今に伝わるみたらし団子といわれている。

20101017_03
みたらし池がルーツの団子は、下鴨神社の門前にある甘味処「加茂みたらし茶屋」で味わうことができる。
ここのみたらし団子、よく見ると五十串(いそぐし)に通してある5つの団子のうちはじめの1つだけ残り4つと離れている。
これは五体、いわゆる人間の身体を意味しているといわれ、夏越(なごし)の行事に使う人形紙のように昔は団子を神前に供えてお下を食べていたことに由来する。

20101017_04
伝統のみたらし団子を実際に食べてみた。
1個1個の団子が小ぶりながら、黒砂糖をベースにしたまろやかなタレが絶妙の味わいで、何本でも食べられそうな気がした。
もう少し涼しい季節ならば、店の外に設けられた茶席で味わうのもいいだろう。

20101017_05
さて、このみたらし池では毎年土用の丑の日にあわせて池に足をつける神事「御手洗祭」が行われる。今年は7月23日から26日まであり、記者も初めて参加した。
清水で足を水に浸しながら無病息災を祈る行事で、安土桃山時代ごろに隆盛を極めて京洛内外の老若男女が暑気払いに参詣したといわれる。
一時衰退したものの明治時代に復興され今日に至るといい、今年もたくさんの人々が訪れていた。“酷暑”といわれるほど暑い中で、この池の水はヒンヤリ冷たく、ひざまで浸かりながらとても気持ちよかった。
機会があればぜひ、来年の夏は“暑気払い”にも参加して欲しい。
20101017_06
下鴨神社
http://www.shimogamo-jinja.or.jp/

住所:京都市左京区下鴨泉川町59
T E L:075-781-0010
開閉門時間:6:30〜17:30
交通アクセス:京阪出町柳駅徒歩10分ほか、JR京都駅からバス、タクシーなど
(Written by Aki Shikama 飾磨亜紀)


【Nicheee!編集部のイチオシ記事】
日本一低い山「天保山(4.5m)」には、山岳救助隊がいる
マシュマロ専門店の「マシュマリスト」
「サイタマ」ブランドの美少女たち
【発掘美女図鑑】木版画職人 原田裕子
静岡県ではみんな知ってる!? アートな運動「ロダン体操」