「医者の不養生」といえば、人の健康を保つべき医師が、自分の健康を保てないこと。
転じて、正しいとわかっていながら、実行が伴わないこと、とあり、類義語に「紺屋の白袴」「坊主の不信心」「大工の掘っ立て」などがある。
これらにならって薬剤師で考えてみると、「薬剤師のノンコンプライアンス」だろう。
転じて、正しいとわかっていながら、実行が伴わないこと、とあり、類義語に「紺屋の白袴」「坊主の不信心」「大工の掘っ立て」などがある。
これらにならって薬剤師で考えてみると、「薬剤師のノンコンプライアンス」だろう。
「コンプライアンス」は一般には「法令遵守」などと訳されるが、医療現場での「コンプライアンス」とは、「服薬遵守」などと言いかえられ、患者が処方通りに服用できているか否かを指す。
処方通りに服用できている場合を「コンプライアンスが良い」と言い、そうでない場合を「コンプライアンスが悪い」もしくは、「ノンコンプライアンス」と言う。
処方通りに服用できている場合を「コンプライアンスが良い」と言い、そうでない場合を「コンプライアンスが悪い」もしくは、「ノンコンプライアンス」と言う。
薬の種類によって、きっちり飲まなくてはいけないものや、症状の出たときだけでよいもの、自己調整可能なもの、などを説明し、服薬指導をすることによりコンプライアンスをあげることも、薬剤師の重要な仕事のひとつだ。
だが、薬剤師は、コンプライアンスが悪い。「薬剤師、って、コンプライアンス悪いじゃん」といった会話がそこかしこでされる。
同僚をはじめ、薬剤師の知人に話を聞くとやはり、「コンプライアンスが悪い」のだ。
同僚をはじめ、薬剤師の知人に話を聞くとやはり、「コンプライアンスが悪い」のだ。
抗生剤を3日処方されても2日でやめてしまったり、1日3回処方の漢方薬を1日2回で飲んでみたり、2錠ずつ飲む薬を6錠1回で飲みきってみたり、食後服用と指示されている薬を食間に飲んでみたり、と、あまり服用方法を守っていない。
なぜ薬剤師はコンプライアンスを守らないのだろうか。この原因のひとつに「薬剤師だから」ということがある。
薬のことを知っているので、医師の指示通りに飲まなくても差し障りない範囲が見えているのだ。
薬のことを知っているので、医師の指示通りに飲まなくても差し障りない範囲が見えているのだ。
食後指示の薬を食後ではなく頓服で飲んだり、1回1錠で処方された薬を成人最大量で飲んだり、夕食後指示の薬を朝飲んだり、1日3回の薬を2回で飲んでみたり、と、様々に独自調整をしている。
服用時の変更くらいならそれほど逸脱しているともいえないが、効きが悪いときには量も自己調整してしまうし、逆に減量する場合もある。
最大使用量や危険域がわかっているので無茶はしないが、コンプライアンスが良いとは言えない。
最大使用量や危険域がわかっているので無茶はしないが、コンプライアンスが良いとは言えない。
そんな私も、去年、5日間飲みきるタミフルを、3日目でやめてしまった。
調子よくなってきたので、「きっとこれインフルエンザじゃないや」という自己判断でした。うん、コンプライアンス悪い。
それでも患者には「調子よくなっても飲みきってくださいね」と説明している。
調子よくなってきたので、「きっとこれインフルエンザじゃないや」という自己判断でした。うん、コンプライアンス悪い。
それでも患者には「調子よくなっても飲みきってくださいね」と説明している。
……このときは、検査で陽性が出たわけじゃなかったので、とだけ言い訳させていただこう。
そんなわけで、薬剤師はコンプライアンスが悪い。
※この記事はノンコンプライアンスを推奨するものではありません。薬の服用に際しては用法、用量をお守り下さい。
(Written by 富野浩充)
(Photo by pasukaru76)
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