通常、キャンディを口の中でなめ始めても、せいぜい15分ほどで溶けてしまう。ガムをひたすらかみ続けても、しばらくすると味がすっかりなくなってしまう。

「できる限り長時間、なめ続けられるキャンディが欲しい」―そんな要望に応える形で2010年11月に誕生したのが、“日本最長”という「60分キャンディ」だ。

もともと20年ほど前、北海道のマグロ一本釣り漁師から「長時間、両手でさおを支え続けるのでその間、飲食できない。空腹時のエネルギー補給になるような長くなめ続けられるキャンディが欲しい」といわれたのがきっかけ。そして、通常のチャイナマーブル(変り玉)の大型版、大玉マーブルとして発売された。

さらに今回、その大玉マーブルに棒をつけて味を2種類用意し、装い新たに発売された。

実際、この“日本最長”キャンディをなめてみた。とにかく表面が硬くてなかなか溶けない。だが、味はずっと伝わってきておいしさは続く。そしていったんなめるのに疲れても、口の中から取り出してまたなめることもできるのがうれしい。

この60分キャンディ、通常のキャンディのようにすぐ溶ける水あめを使わず、コンペイトウと同様にグラニュー糖をベースに回転釜で製造される。直径3cmもあるため、製造するのに1ヶ月ほどかかるという。

開発した大阪糖菓の野村卓社長は「漁師さんのほかにも、農作業で手が汚れる方々や長距離トラックのドライバーからも好評。この60分キャンディは棒があるので、なめている途中で電話がかかってきても口の中から取り出しやすいのもポイントです」と、60分キャンディの魅力を語ってくれた。

「60分キャンディ」は、1個105円。レモン味とサイダー味がある。「コンペイトウミュージアム」での店頭販売のほか、同ウェブサイトからも通販可。

問い合わせは、大阪糖菓(072・948・1338)まで。