お茶の産地と言えば静岡や京都・宇治などが国内では有名どころ。また、紅茶の産地もパッと思い浮かぶのは“ダージリン”“セイロン”などの銘柄に代表されるインドやスリランカ、中国などだろう。

だが、およそお茶とは縁もゆかりもなさそうな和歌山から、昨秋発売された2つの“紅茶”が今、人気を集めている。さらに、その紅茶を使ったロールケーキも発売するとすぐ完売するほど好評という。

その紅茶とは「白浜紅茶」「熊野紅茶」の2種類。販売するのは、和歌山市の茶葉専門店『番茶屋』だ。

実は和歌山には3つの銘茶がある。白浜町の「川添茶」、那智勝浦町の「色川茶」、そして田辺市の「音無茶」で、地元・和歌山では以前から親しまれているが、全国はおろか関西ですらメジャーとは言い難い。さらに、この3種類のお茶は通常、緑茶として販売されているものの、早葉の一番茶は売れても二番茶以降は静岡や九州など名産地には勝てないのが現状といえる。

そこで、店長の木村圭一さんが新たに“紅茶”として販売するアイデアを打ち出した。特に木村さんは「白浜や熊野という地名は、全国でも通じる」とネーミングにこだわったという。

気になる味はというと、白浜紅茶は口当たりがよくてほんのり甘く、熊野紅茶は味がしっかりとしていて後味がいいのが特徴。記者も試飲させていただいたが、たしかに紅茶としても美味しいが、日本茶特有の後味スッキリ感も堪能でき、まさに“和洋折衷”で新鮮な味わいだった。

昨年10月に発売してから、その物珍しさもあって観光客らの人気を集め、メディアに出るようになってからは地元の人々も続々と買いに来るように。発売半年あまりで早くも新たな“和歌山土産”になりつつある。

一方、今年1月からホテルグランヴィア和歌山で「白浜紅茶ロール」(1本1,200円)が登場。白浜紅茶の茶葉を練りこんだ生地、ロイヤルミルクティーのクリーム、さらにゼリーはレモンティーとまさに“紅茶づくし”で、店頭に並ぶとあっと言う間に売り切れてしまうほど人気とのこと。

なお、2種類の紅茶は番茶屋の店頭のほか、和歌山市内の百貨店や熊野古道の売店などで発売されている。1袋25g入り630円。全国への通信販売にも応じている。

電話での問い合わせは番茶屋(073・422・3677)まで。



※価格はすべて税込、取材時の価格

(Written by Aki Shikama)


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