ドッグカフェや猫カフェなど、動物と人間がともに楽しめるカフェが最近、全国的に続々と登場している。だが、サメやオマール海老、ウツボ・・・と楽しめるお店は、日本では今でもかなり珍しいのではないだろうか。

近鉄大阪線の弥刀駅から歩いて10分ほどの場所にある「寿司 まつもと」。旧・八尾街道(府道173号線)沿いにあるグリーンのプロトリーフが目印だ。外からみるとごく普通のお寿司屋さん。しかし、入口から中に入るとカウンターが並んでいる左側に大きな“生け簀”がある。

この生け簀をのぞくと、小さなドチザメが2匹とホシザメ(星鮫)が1匹、グルグル元気よく泳いでいる。また、ウツボも2匹、アコウも1匹いる。さらに、コブダイやオマール海老まで。手を伸ばせばすぐに触れそうな距離で、3代目の松本剛さん(36)は「うちの店の“ペット”たちです」と紹介してくれた。

昭和45年(1970年)創業の店舗に、この生け簀が登場したのが5年後の昭和50年。最初、朝に市場で買ってきた魚たちを生け簀の中で泳がせて、注文があれば料理として提供していた。だが、小さい頃からこの生け簀を見てきた松本さんは、自分の代になって「美味しいお寿司屋さんはたくさんある。でも、せっかくいい生け簀があるんだから、ちょっと珍しい魚をペットとして育ててみよう」と思い立った。

そして、市場で仕入れに行く際、ペットになりそうな魚を“品定め”して買ってきては、人に慣らすための“調教”を営業の合間にし続けてきた。

生け簀の柵から手を伸ばすと、サメが水面から顔を出して人懐っこく近寄ってくる。最初は怖いかもしれないが、慣れてくるととてもかわいく思えてくる。さらに松本さん曰く「ショー」として、サメやコブダイにエサをあげることもできる。3トンある生け簀はポンプが大きいため水質がよくて魚たちも長生きできるといい、今では松本さんが横で掃除しているとサメが付いてくることもあるという。

ちなみに、生け簀の中にいる魚たちはあくまで“ペット”。料理としての注文は受け付けていないので、念のため。

今では「サメがいるお寿司屋さん」として地元で親しまれており、土日は子どもを連れた家族連れでにぎわう。「営業時間が早めなのも、子どもを連れたお客さんが多いからです。みんなすごく喜んでくれて生け簀から離れませんね、リピーターの方もたくさんいます」

もちろん、寿司の味も極上。その美味しさは鮮度にとにかくこだわったという先代譲りで、大阪湾近郊の新鮮なネタを中心に「にぎり1,000円〜」からという良心的な価格もうれしい。ほかでは決して味わえない体験ができるお寿司屋さん、ぜひ一度足を運んでみて欲しい。
 
寿し まつもと
住所:大阪府東大阪市大蓮東3丁目1-6
TEL:06-6722-4174
営業時間:11:30〜14:00/16:30〜22:00(L.O.21:30)
定休日:木曜





撮影モデル:桜塚れいさん
http://ameblo.jp/cassowary0/
 
(Written by Aki Shikama)


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