都内を中心に「自転車」の利用が見直され始めています。

確かに、車やタクシー、バスなどでの移動は、いったん渋滞が起きると時間が読めません。そして、地下鉄やJRだと路線によっては乗り換えが面倒なことも。また、以前は便利だったスクーターも最近、路上駐車の取締りが厳しくなったために利用しづらくなったのも事実。

特に、東京23区のオフィス街など、自転車のほうがピンポイントで移動できて便利だと思いませんか。最近、日本でも駅でのレンタル自転車が増えつつありますが、もっと進んだシステムがヨーロッパですでに導入されています。

たとえば、フランス・パリの場合、レンタル自転車「ベリブ(Velib)」のシステムが2007年に導入されて以来、いまやパリジャン、パリジェンヌたちの“足”として欠かせない存在。世界最大のレンタル自転車システムです。

このシステムは、駅や公共施設などのそばに自転車置き場(ステーション)があって、ここでいったん支払いをして自転車を借り、次に返す際はどのステーションでもOK。通常のレンタル自転車のように、返却場所が同じ場所という必要がなく、利用料も1回1ユーロ(約120円、ただし保証金150ユーロとクレジットカードが必要)。しかも、30分以内に返却すると何度借りても追加料金がかからないため、上手に利用すれば1日1ユーロで済みます。地下鉄(メトロ)1回1.6ユーロ(約200円)よりもはるかに安い。

パリでは、朝夕の通勤や通学、ビジネスでの移動、買い物や習い事、さらに観光客の待ち歩きにもよく利用されています。朝や夕方の通勤時間帯だと、ステーションに自転車がないことも。逆に、目的のステーションが満車の場合、自転車を返却できませんから、追加料金を取られないために余裕を持って行動しないといけない不便さもありますが、ステーションはパリ20区内にいくらでもあるので、迷った時はそのステーションで別の場所を調べることもできます。

一方、ほぼ同様の自転車システムは、イタリア・ミラノにもあります。こちらは「bike Mi」という名称で、利用方法はパリのヴェリブとほとんど同じ。自転車を借りたい時に借りて、返したい時に返すだけ。地下鉄、トラム、バスなど既存の公共機関と組み合わせて利用するとより便利なのは間違いなし。ただしまだパリほど普及してないのがやや難。

さらに自転車は、ピンポイントでの移動に便利なだけでなく、外の空気が吸って気分転換でき、ちょっとした“運動”にもなります。パリやミラノと並ぶ世界の大都市・東京をはじめ、日本の各都市にもピッタリのシステムではないかと思いました。

■ パリ
Paris - Velib' - velos en libre-service a Paris - Site Officiel (仏・英・西)

■ ミラノ
Bike Mi (伊・英・西)


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