日本でかつてよく走っていた夜行列車「ブルートレイン」が近年、次々に消えつつあります。あの青い列車に乗って旅をしたり、帰省したり、出張帰りに利用したりと、それぞれに思い出を持つ人も多いはず。
一方、東京・上野〜札幌の『カシオペア』、大阪〜札幌の『トワイライト・エキスプレス』などの夜行列車は今でも健在で、しかも人気が高く、予約が非常に取りづらいと言われます。

また、それぞれの国が陸続きのヨーロッパでは、夜行列車はまだまだたくさんあります。かの有名な「オリエント急行」をはじめ、パリ〜ミラノ、ロンドン〜ジュネーブ、ローマ〜バルセロナなど。所要時間では飛行機にはるかに及ばず、価格もLCC(格安航空会社)の普及で飛行機のほうが安いという場合も多々。
それでも、ヨーロッパだと国によって風景も文化もガラっと変わり、たとえば「ジュネーブ行き」「ローマ行き」とその行き先を聞くだけでちょっとワクワクしてきませんか?

今回、南仏ニースからパリまで、夜行列車を利用しました。

列車の予約は、フランス国鉄の公式サイト「SNCF」から。このサイトはフランス語オンリーなので、フランス語が完全に理解できない身としてはちょっとドキドキしながら列車を指定してクレジットカードでオンライン決済。予約したのは、2等のクシェットという簡易寝台です。
途中「女性専用車両」(フランス語)を見つけたので、迷わず指定。このクシェットとは、上・中央・下の3段で左右ある6人個室です。通常、男女別はありませんが、最近は犯罪防止の意味でも女性専用車両が設けられているようです。価格はオンライン割引で60ユーロ(約7200円)。予約変更できる2等のチケット、1等はさらに高値です。

そして、時間より少し前にニース・ヴィル駅のホームに行くと、すでに列車が停車中。あらかじめ日本でプリントアウトしておいたチケットを手に自分の列車番号を探すと・・・見当たりません。列車の前から後ろを2往復してもないので、ホームにいた係員に英語で聞くと「この列車番号は今日はなくなった」と、あっさり。一瞬、目の前が真っ暗になりそうでしたが、その係員が私のオンラインチケットに手書きで別の列車番号と寝台の番号を書いて渡されました。

「本当に大丈夫か・・・」と思いながら、自分の寝台に行くとすでにフランス人女性が2人いました。「Bonjour」とだけ挨拶して、真ん中の自分の寝台をセッティング。枕とシーツがあり、ペットボトルの水とおしぼりなどがあらかじめ置いてありました。スーツケースは、下の寝台の下にあるわずかなスペースに入れ、靴は脱がずにそのままベッドへ(※欧米では靴を脱ぐ習慣がありません)。

ほぼ定刻どおりに列車は出発。地中海のコートダジュール沿いを線路は走り、途中にカンヌやマルセイユなどに停車。ちょうど陽が沈んでいくところで、海の美しさとともにその景色は「絶景」でした。気づいたら6人部屋すべて、自分以外はフランス人女性で埋まっていました。


あらかじめ、歯みがきや洗顔などは、列車に乗る前に済ませておいたのでそのまま寝台に寝転がりました。途中で激しい雨が降っているのに気づき、しかもなかなか寝心地は簡易寝台らしく極上にはほど遠く、午前6時ごろに目が覚めると背中や腰にかなり痛みを感じました。このクシェット、簡易寝台は若者向けだとつくづく。

そしてパリに到着する直前、吊り下げていた寝台を折りたたんで座席仕様に。フランス人女性たちと少し世話話をしているうちに、オルテリッツ駅に着きました。朝7時半過ぎ、駅は通勤ラッシュの真っ只中。その後、宿泊するホテルに荷物だけ預け、パリの街へ出て「ポン・ヌフ」という橋のそばにあったカフェで朝食をいただきました。

夜行列車だと宿泊費が1日分浮き、寝ている間に移動できるのはやはり魅力です。そして、あっという間に移動する飛行機よりも「旅をしている」実感が持てます。30代半ばになると簡易寝台ではなかなか体力的に厳しいものがありますが、また機会があればぜひ夜行列車に乗って、いろいろな場所に旅がしたいですね。

Thomas cook (英)
フランス国鉄 SNCF (仏・英・独)


【編集部のイチオシ】
ぬるぬるアレが動く! ファミコン風なPV
「なんだこれは・・・」とかの声が聞こえてきそうなネコの動画
豆助っていいな
同じ「波」による自然の脅威
極端に好き嫌いがわかりやすい赤ちゃん
笑ってはいけないチェコのニュースキャスター