スタジオジブリによる名作『天空の城ラピュタ』は、記者もとても好きな作品の1つ。でも、ラピュタは空に浮かんでいる空想の島なのだから、本当にあるはずがないとずっと信じ込んでいました。
でも最近「和歌山の無人島にラピュタそっくりの場所がある」という噂を耳にしたのです。
その無人島は、大阪湾に近い紀伊水道にある和歌山市加太の「友ヶ島」。南海加太線の加太駅を降りて20分ほど歩いた港から定期船が出ているとのことで、実際に足を運んでみました。

加太港から友ヶ島まで約20分の船旅です。けっこう揺れましたが、晴れ渡った空に海からの景色はすばらしく、じきに島々が見えてきました。
 
友ヶ島は、実際には4つの島からなります。船は沖ノ島の「野奈浦桟橋」に到着。そして降りてすぐ、いきなり砲弾が置いてあってビックリしました。横にある碑の裏側を見ると「陸軍省」とあります。そう、友ヶ島はかつて一般人の侵入が禁じられていた軍事要塞でした。そして「ラピュタ」の世界が広がっているといわれているのが、島のいたるところに残る砲台跡なのです。

とりあえず、最も保存状態がいいといわれる「第3砲台」を目指します。しかし、道はあってないようなもの、大きな石がゴロゴロ転がって何度も足を取られ、登山靴をはいてこなかったことを後悔したほど。ただ、分かれ道には必ず標識があったので助かりました。

2、30分ほど山道を登ると、ゲートのような構造物があり、さらに奥に赤茶色のレンガ造りの建物が見えました。ここが第3砲台の入り口です。まず見つけたのが将校宿舎。窓が狭い「銃眼」になっています。崩壊が激しく中に入ることはできませんでしたが、中をのぞくと土間のような日本式の造りで台所もありました。

そして将校宿舎の横には発電所も。ただここも内部は雑草が生い茂っていて入れません。でも、赤レンガの建物は立派で当時の雰囲気を彷彿とさせます。

さて、いよいよ砲台跡で最もラピュタらしい場所に向かいます。「後編」をお楽しみに!


和歌山市加太観光協会


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