山のトイレ事情は深刻である。
「高冷地の為汚物は分解されません。トイレットペーパーは便器に捨てずに外付けの箱の中に捨てるべし。」
「分解されない汚物は貯まるとヘリで下界に降ろします。お金がかかるので宿泊者以外は使用料100円を払うべし。」
「山では水も貴重な資源です。水洗トイレじゃなくても我が儘を言わず平然と構えるべし!」
山のトイレにはアンモニアの刺激臭で眼を開けていられないほどの強者もいる。昨今の山ブームに於いて汲み取り式のトイレなんぞ使ったことのない山ガール達にとっても悩みのタネの一つであろう。山オンナのトイレシュランとは、筆者である山暦5年目の「あたい」が訪れた山に設置されているトイレについて11段階評価で☆を付けていく一大プロジェクトなのである!


「山と便器」第九回
【涸沢小屋のトイレ】
評価:☆☆
使用日:2010年9月21日

北アルプスは涸沢にある山小屋。北穂高岳もしくは奥穂高岳から涸沢に下る人々が使用することが多いと思われるトイレである。トイレ自体は普通だが足を置く場所が決まっており、左足を載せるとガタンと音がして便器の蓋が開くようになっている。最初はこの音に驚くが臭い対策の為の工夫なのであろう。
涸沢小屋と言えば以前筆者が大キレットを越えて北穂高岳から下った際に、小屋前で休憩を取っていると、行程が一緒だったおじさんにソフトクリームをおごってもらったという思い出がある。それまで全くの他人で知らない人だったが、女二人でテント担いで大キレットを越えるというのは500円(※1)もするソフトクリームを二つも買ってしまうくらいめずらしいらしい。
山ではなく、下界でもこれくらいモテると嬉しいのだが・・・。

 (※1)山の中での500円はテントを張る際に払うお金と変わらないので、テント宿泊者にとっては大金。


トイレットペーパーあり。 +1点
扉の鍵が壊れていない +1点
便器が汚れていない。 +1点
虫がいない +1点
山のトイレの基本を超越していない 0点
トイレに対しての工夫があるか +1点(説明1) 
やや臭う 0点

計5点
説明1:蓋が足のステップで開いたり閉まったりするところ。

いや〜トイレって、本当にいいものですね。


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