「高冷地の為汚物は分解されません。トイレットペーパーは便器に捨てずに外付けの箱の中に捨てるべし。」
「分解されない汚物は貯まるとヘリで下界に降ろします。お金がかかるので宿泊者以外は使用料100円を払うべし。」
「山では水も貴重な資源です。水洗トイレじゃなくても我が儘を言わず平然と構えるべし!」
山のトイレにはアンモニアの刺激臭で眼を開けていられないほどの強者もいる。昨今の山ブームに於いて汲み取り式のトイレなんぞ使ったことのない山ガール達にとっても悩みのタネの一つであろう。山オンナのトイレシュランとは、筆者である山暦5年目の「あたい」が訪れた山に設置されているトイレについて11段階評価で☆を付けていく一大プロジェクトなのである!
「山と便器」第十四回
【槍平小屋テント場のトイレ】
富士山の次くらいに名前くらいは知っている人が多いのではないかと思われる槍ヶ岳(※1)。色々なルートからアタックできる山だが、そのルートの一つ(※2)にある槍平小屋のテント場のトイレを今回は紹介したい。
このトイレが筆者的には正に「テント場のトイレ」というイメージが強い。
トイレに付きもののハエはもちろん、山の中にいる昆虫など当たり前のようにトイレの中にいるし、トイレットペーパーも当たり前のようにない。作りは木造でかなりの年季が入っていると思われる。なので便器の汚れもはっきりいってあまり気にならない。ただ、匂いだけがどうしてもキツい。アンモニアの匂いがきつくて長居できない。
幼少期にかろうじて汲み取り式トイレを経験しているのでこんなトイレも許せるが、もう少し年代の若い方達には拷問以外のなにものでもないだろう。しかし、これが山のトイレなのである。
(※1)北アルプスにある標高3180メートルの日本で5番目に高い山。最後頂上に登るには鉄の梯子を何個かクリアしなければならないが、まじで怖い。
(※2)新穂高温泉から入る槍平のルートを使った。
☆ トイレットペーパーなし。 0点
☆ 扉の鍵が壊れていない。 1点
☆ 便器が汚れていた。 0点
☆ 虫がいた 0点
☆ 山のトイレの基本を超越していない 0点
☆ 居られないほど悪臭が酷く我慢できない −2点
☆ やや臭う 0点
計−1点
いや〜トイレって、本当にいいものですね。
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