団地、工場、ジャンクション、高架下、ガスタンク、立体駐車場、ゴルフの打ちっぱなし場、野立て看板・・・
たとえば上に挙げてみた建造物は、一般的にはおそらく野暮ったい、ダサい、美しくないなど、およそネガティブな、つまり悪い印象を持たれてしまいがち。

だが、逆に見方を変え、これらの建物をひと括りに「ヤバい景観」(略して、ヤバ景)とし、積極的に活動しているのが『ヤバ景』フォトグラファー・ライターの大山顕さんだ。

大山さん自身、千葉・船橋市の準工業地域にあるヤバ景に囲まれて育ち、学生自体には工場や団地の写真を撮っていたという。そして現在、団地マニアやジャンクション好き『ジャンキー』、高架下にある建物の愛好家らのためのウェブサイトなどを運営、『団地の見究』『ジャンクション』『工場萌え』といった書籍を出版する一方、テレビ出演やイベント主催なども行っている。

たとえば、東京・江戸川区にある「公団小島町2団地」について、『そのものの魅力もさることながら 後ろに控えるそれに見劣りのしない団地群に注目してもらいたい。つい後ろの女の子に目がいってしまい一緒にいる女の子にしかられる。そんな男泣かせの団地群。』と紹介。その表現もさることながら、団地に対する誰よりも強い「愛情」がジワジワと伝わってくる。

 そして「悪い景観って言われてるけどほんとうはちょっとこういうの好き」という人のためのイベントが5月12日、大阪で開催される。

場所は、大阪ミナミの千日前にある『知る人ぞ知る』あの「レジャービル味園」内イベントスペース・なんば紅鶴。1ドリンク別2000円(税込価格 お申し込みはこちらから)。「ヤバ景」という名のイベントは大阪では初めての開催で、2009年の東京に続く2度目。

大山さん曰く「たとえば日本橋の上の首都高が悪者にされているのがどうにも我慢ならなくて、こういう活動をやっております。すでに我々の世代の景観に対する愛着は、偉い先生方のそれとは相当違っているのだ、ということを主張したいのです!」とのこと。

団地や工場などは老朽化が進み、景観という面で批判が多いのも事実。だが一方、日本が元気だった高度成長期を象徴する建物群だ。見方を変えればあなたの世界観もガラッと変わるかも?
ありふれた日常がなんだかおもしろくなってきそうなこのイベント、ぜひ参加してはいかが?

「住宅都市整理公団」別棟 : 2012年5月12日 大阪で「ヤバ景」のイベントやります

住宅都市整理公団


(Written by Aki Shikama)


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