山のトイレ事情は深刻である。
「高冷地の為汚物は分解されません。トイレットペーパーは便器に捨てずに外付けの箱の中に捨てるべし。」
「分解されない汚物は貯まるとヘリで下界に降ろします。お金がかかるので宿泊者以外は使用料100円を払うべし。」
「山では水も貴重な資源です。水洗トイレじゃなくても我が儘を言わず平然と構えるべし!」
山のトイレにはアンモニアの刺激臭で眼を開けていられないほどの強者もいる。昨今の山ブームに於いて汲み取り式のトイレなんぞ使ったことのない山ガール達にとっても悩みのタネの一つであろう。山オンナのトイレシュランとは、筆者である山暦5年目の「あたい」が訪れた山に設置されているトイレについて11段階評価で☆を付けていく一大プロジェクトなのである!


「山と便器」第十六回
【別山乗越公衆トイレ】
評価:★
使用日:2009年7月18日〜7月19日、9月11日、13日

富山県室堂から雷鳥沢を越えて剱岳に行く途中にある別山乗越(※1)上に建つ富山県の公衆トイレ。目の前に剱御前小舎があり殆どの人がここで休憩をとる。

風の通り道のせいか、穏やかな天気の日以外は強い風が常に吹いている。
そんな風を受けながらログハウス風のトイレに入ってみると、中はひんやり、雨が降っている時は中に水たまりができていることも。
トイレットパーパーはなく、バイオトイレだが臭いはけっこうする。
ただ、ここにこのトイレがなければ剱沢野営場、もくしは雷鳥沢のトイレまで我慢する必要があるので、あるべくしてあるトイレなのではないのだろうか。

(※1)乗越はのっこしと言う。峠のこと。 

トイレットペーパーなし。 0点
扉の鍵が壊れていない。 1点
便器が汚れていない。 1点
虫がいない 1点
山のトイレの基本を超越していない 0点
トイレに対しての工夫がない 0点
山のトイレだしこれくらいの臭いはしょうがない −1点
 
計2点

いや〜トイレって、本当にいいものですね。


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