今回の麗水万博で個人的に最も楽しみだったのが『日本館』。「なぜわざわざ海外まで行って日本?」と思うかもしれないが、自国のパビリオンはやはり気になるところで、早速、訪れてみた。(日本館の入場には整理券が必要)
今回、日本館での最大のテーマは、昨年の震災直後に最初に救助隊を派遣した韓国をはじめ、世界じゅうから寄せられた支援に対する感謝の気持ちを、万博を通じて伝えることだという。
続いて、「ゾーン2」では、大津波で家族や家を失った少年「海(カイ)」が、震災時の実話をもとに希望を失いながらもたくましく乗り越えていく姿が描かれたストーリーの映像を見た。大津波の映像は日本人にとって特に記憶に新しい。がれき風の舞台セットと絵本型スクリーン、そしてアニメでより迫力ある演出となっていた一方で、やさしく抒情的な音楽に心を強く打つものがあった。
さらに、「ゾーン3」は、豊かな海づくりに向けた日本の取り組みを紹介するコーナー。水深6500mまで潜れる有人潜水調査船、太陽光や風力、LNG(液化天然ガス)を主とした燃料電池といった新エネルギーを利用した未来の環境配慮型輸送船などを紹介する展示があり、日本にいてもなかなか海でのこういった活動になじ染みがなかっただけに自国のことながらとても勉強になった。
なお、6月2日(土)に、麗水万博で「ジャパンデー」が開催される。伝統芸能の披露やJPOPのコンサート、海の貴婦人と呼ばれる帆船「海王丸」が万博会場に隣接する埠頭に寄港するなど日本に関するさまざまなイベントが行われる。
一部画像提供
2012麗水国際博覧会 日本館(Japan Pavilion, EXPO 2012 Yeosu Korea)
2012麗水世界博覧会 公式ホームページ(日本語)
※2012麗水世界博覧会組織委員会の許可を得て取材、撮影しています。
※記事の情報は取材時のものです。(Written by Aki Shikama)
【関連記事】