万博会場の一角に、韓国企業のパビリオンが集まるエリアがあった。サムスン、LG、ロッテ、現代自動車・・・など、日本人によく知られた企業など7つの企業館が並ぶ。ここ最近、サムスンやLGなどの液晶テレビでのシャア拡大など、世界的に韓国企業の飛躍はとどまるところを知らない。
今回の麗水万博は、韓国では1993年の大田万博以来の国際博覧会。それぞれの韓国企業が世界にアピールするチャンスと工夫を凝らした展示となっていた。

その一部を紹介すると、まず「サムスン館」は、船をかたどったユニークな外観デザインが目を引く。パビリオン入口で入場を待つ間、若い女性スタッフたちが韓国語で踊りながらパフォーマンスをして場を和ませる演出からスタート。
中に入ると、アメリカのラスベガスで大型パフォーマンスを手がけるAFP(Aerial Experience Productions)所属のパフォーマーたちが立体的な映像とともに登場し、迫力あるショーが繰り広げられた。

また「現代自動車館」では、3500個ものボックスが映像に合わせてダイナミックに動くのが圧巻。一方、ロボットとダンサーのパフォーマンス、KPOPやマジックショーなどがあり、待ち時間も十分に楽しめる。

一方、「LG企業館」の特徴は、2050年に使用される未来の製品を体験できること。たとえば、目で見た色をそのまま採取して化粧ができる「メディアペン」、フクロウの目に着眼した暗闇を明るくする「メガネ型照明装備」など。
また、パビリオン入口を入ってすぐの天井に、世界初の「メディアシャンデリア」が設置。これは、54台もの47インチLEDテレビを組み合わせたものだ。最近の3Dテレビを体験できるコーナーもある。

いずれの韓国企業パビリオンも相当に企業アピールに力を入れているのがうかがえた。万博全体を見ても、これらの企業館はとても人気で多くの人々が行列をなしていた。
ただ一方で、麗水万博のテーマである「海」が直接、伝わってこないパビリオンも多かった。とはいえ、今最も勢いある韓国企業のパビリオンはいずれも必見といえるだろう。
 
2012 麗水世界博覧会 公式ホームページ(日本語)

※2012麗水世界博覧会組織委員会の許可を得て取材、撮影しています。
※記事の情報は取材時のものです。

(Written by Aki Shikama)


【関連記事】