山のトイレ事情は深刻である。
「高冷地の為汚物は分解されません。トイレットペーパーは便器に捨てずに外付けの箱の中に捨てるべし。」
「分解されない汚物は貯まるとヘリで下界に降ろします。お金がかかるので宿泊者以外は使用料100円を払うべし。」
「山では水も貴重な資源です。水洗トイレじゃなくても我が儘を言わず平然と構えるべし!」
山のトイレにはアンモニアの刺激臭で眼を開けていられないほどの強者もいる。昨今の山ブームに於いて汲み取り式のトイレなんぞ使ったことのない山ガール達にとっても悩みのタネの一つであろう。山オンナのトイレシュランとは、筆者である山暦5年目の「あたい」が訪れた山に設置されているトイレについて11段階評価で☆を付けていく一大プロジェクトなのである!


「山と便器」第十七回
【三条の湯のトイレ】
評価:☆
使用日:2008年5月17日〜18日、2009年6月13日〜14日(※1)

東京都で一番高い山、雲取山(※2)に登る途中にある温泉の湧く山小屋。車があれば駐車場から登山道を30分ほど歩けば着いてしまうので、簡単に山の温泉を堪能できる場所である。
そんな場所にある三条の湯のトイレは木造の新しめのトイレ。
バイオトイレなので無臭ではないが臭いは抑えられている。トイレットペーパーも完備。
トイレットペーパーは外付けの箱に捨てた記憶がある。
山のトイレとしては普通だろうか。

三条の湯は入るのにはせっけん類は使用不可。山の温泉もトイレ同様色々と制約がなされているので、入るときには注意が必要だ。
山の水というのはいわゆる源流であるのできれいに使う必要がある。自然に分解されるものでないとその場で汚染に繋がる可能性があるので、温泉にはいる場合はお湯に浸かるくらいしかアクションはできないのだが、自然に包まれて素っ裸で入る風呂というのは本当に格別で、風呂の淵に思わず仁王立ちで立ちたくなる衝動にかられる。

(※1)梅雨の時期に訪れると「糠蚊(ヌカカ)」という吸血昆虫に刺される可能性があるので注意したい。刺された直後は何もないが、そんなことも忘れた次の日から酷い腫れを伴って壮絶な痒みと闘うことになる。筆者は1年近く傷跡が残った。
(※2)標高2017m。秩父側からも登ることができる。 
 
トイレットペーパーあり。 1点
扉の鍵が壊れていない。 1点
便器が汚れていない。 1点
虫がいない 1点
山のトイレの基本を超越していない 0点
トイレに対しての工夫がない 0点
やや臭う 0点

計4点

いや〜トイレって、本当にいいものですね。


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