日本初の本格LCC「Peach」(ピーチ)が5月8日、国際線にデビューした。最初の就航先は、韓国・ソウル(仁川)。今回、ソウルへのピーチ初便に搭乗した時の模様を3回にわたってリポートする。

ターミナルビルの待合室から飛行機が駐まっている場所までバスに乗って向かう。しばらくすると、ピンク色のおなじみピーチの機体が見えてきてワクワク感がさらにヒートアップ。バスを降りてタラップを登り、機内に入った。

自分の席に座ってシートベルトを締める。中には茶髪の客室乗務員もいて、他の日系大手航空会社とまた違いなかなか新鮮。そして、シート幅はやはり狭く、大柄な人だと少々厳しい。座席のリクライニングもできるが、もし後ろに人が座っていたらさらに狭くなるので少々気が引けてできなかった。ただ、革張りシートの座り心地はいい。

なお、関空発ソウル行きの初便に搭乗したのは、定員180席に対して133名で搭乗率74%。ほぼ定刻に関空を出発して機体が離陸すると、客席からは大きな拍手がわき起こった。

しばらくしてシートベルトサインが消え、機内販売が始まった。前方と後方からワゴンで食事や飲み物などを客室乗務員が販売するが、ピーチの場合はすべて有料だ。美味しいと評判の「ピーチデニッシュ」を食べようと思ったら、前方の席だと3分の1ほどで食事メニューがすべて売り切れてしまっており、とても残念な気分を味わった。機内販売で確実に食べるならできる限り前方もしくは後方の席を確保することが重要だと痛感。(座席指定する場合は追加料金が必要)

その後、免税品の販売も。人気の高級化粧品などラインナップはなかなかの充実ぶりだった一方、ピーチのオリジナルグッズも冊子に載っていたが5月中旬以降の販売スタートとのことでガッカリしていた搭乗客もけっこういた。

そして、定刻の20時30分、無事に仁川国際空港に到着。機体が着陸した瞬間にも機内はまた拍手に包まれ、お祝いムードたっぷりだった。客室乗務員が「今回のご搭乗ありがとうございました・・・ほんまおおきに!」と、国内線同様に関西弁であいさつして締めくくったのが、関空を拠点とするLCCらしさが最も伝わってきた。

今後、ピーチは香港や台北へも就航し、ソウル便も現在の1日1往復から3往復に増便する。国内線も含め、航空券の激安キャンペーンを次々と行うなど、3月にデビュー以来ずっと注目度は高いままだ。

ピーチの「アジアの空を、もっと近く、面白く。」のキャッチフレーズ通り、格安で飛行機を利用できるようになると、アジアのさまざまな都市へ気軽に足を運ぶことができ、その魅力を感じて「またさらに旅に出よう!」という気にさせてくれる。これまでの日本になかった本格的LCCの牽引役として、ピーチが日本の空を変え、旅の楽しさをより多くの人々に届け、これからもどんどん引っ張っていって欲しい。


Peach 日本初の本格的LCC


(Written by Aki Shikama)


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