ニューヨークから飛行機で約1時間、アメリカの首都ワシントンDCには日帰りで行くこともできますが、DCには魅力的なミュージアムがとても多い。スミソニアンの航空宇宙博物館、ナショナル・ギャラリーをはじめ、ニュースとミュージアムをかけ合わせた博物館“NEWSEUM”(ニュージアム)もあります。ジャーナリストの端くれとしては、ぜひ一度訪れたかった場所で先日やっと行ってきました。

ニュージアムは、まさに「報道」に関する資料がたくさん展示されています。ベルリンの壁だったり、9.11の際に倒壊したワールド・トレード・センターの一部が置いてあったり。また、過去の事件などを当時の新聞(複製)で見ることができるコーナーやさまざまな映像で紹介するセクションもありました。

その中で今、世界じゅうで起きているホットなニュースのコーナーで、アラブの春やや北朝鮮情勢などと並び、東日本大震災についても紹介されていました。そこに掲げられていたのが、手書きの新聞。そう以前、日本でも話題になった、震災で被災した地方紙『石巻日日新聞』でした。

震災で被災して印刷工場が使えなくなった石巻日日新聞の記者たちは、手書きの“壁新聞”を発行し続けたことは記憶に新しいところ。インターネットが全盛を迎えた今、手書きでも情報をなんとか伝えようとする姿勢が、不屈のジャーナリズム精神としてニュージアムでは評価され、飾られていました。ニュージアムでは合計7枚が永久保存されているとのこと。

他に日本関連の展示としては、9.11が発生した翌日の世界じゅうで発行された新聞のコーナーで読売新聞が紹介されていたり、取材中に殉職したジャーナリストを称えるコーナーで2007年にミャンマーのヤンゴンで死亡した長井健司さんがいたり。メディアに関わる人間としては大いに学ぶことが多い施設だったので、ぜひまた機会があれば時間を取って行きたいものです。

Newseum

石巻日日新聞


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