和歌山といえば、みかんやラーメン、高野山や白浜などがパッとまずイメージとして浮かぶはず。だが、紀伊半島の大半を占める和歌山にはまだまだ一般に知られざる魅力がたくさん存在する。今回、和歌山県南部をメインに取材し、ご当地ならではのおいしいグルメやめずらしい温泉など、思わず足を運びたくなるおすすめのスポットをシリーズで紹介する。

和歌山には現在、道の駅が24駅存在する。その1つ、奥熊野古道ほんぐうで最もおすすめなのが「スイーツ」。ユネスコ世界遺産に登録されている熊野本宮大社から車で5分ほどの場所にあるが、なぜスイーツなのか最初いまいちピンとこなかった。

だが、道の駅オリジナルというスイーツのラインナップを見てビックリ。「生キャラメル」(各500円)は7種類あり、じゃばらや梅、抹茶、炭(!)など和歌山らしい素材をうまく生かしていて味も絶品だ。

昨年登場した「平家すごろく菓子」(80円)は、今年のNHK大河ドラマ『平清盛』にちなんだ和菓子で、実は和歌山が全国シェア8割を誇る山椒を使っている。当時の熊野詣では平清盛・重盛親子らのゆかりが深い。

キャラメル・ブルーベリー・番茶と3種類そろう「パンナコッタ」(各180円)も人気。キャラメルは甘く、ブルーベリーは酸味あり、番茶はさっぱり味とそれぞれに特徴あり、食感もいい。その他、甘さ控えめな「クリームビュルレ」(350円)、チーズが濃厚な「チーズケーキ」(180円)などがあり、いずれもテイクアウトも可能。

スイーツを次々と開発して発売するのが、道の駅奥熊野ほんぐうの代表取締役、泉庄治さん。開発のきっかけをまず「若い人に来てもらいたかった」といい、道の駅にあるレストランで食事を提供する、元は寿司職人のシェフと二人三脚で、若者や女性向けのスイーツを企画したのが始まりだった。そして近年、熊野古道を歩く“山ガール”の増加もあり、発売したスイーツはいずれも本格派でレベルが高く、どんどんラインナップが増えていったという。

魅力的なスイーツのほかにも、熊野古道の歴史を紹介する展示コーナー、iPadで英語や中国語などの同時通訳を行う「Tel Tell Concerge」(テル・テル・コンシェルジェ)」などサービス面も充実する道の駅。和歌山をはじめ、大阪や京都、奈良、さらに三重や愛知などから訪れる人も多く、熊野川沿いにロケーションも抜群。ぜひとも「熊野スイーツ」の数々を味わって欲しい。


道の駅 奥熊野古道ほんぐう

(Written by Aki Shikama)


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