韓国でキムチや焼肉ばかり食べていると、ふと、ラーメンを食べたくなってきました。でも、海外で日本のようなラーメン屋さんを見つけることは経験上、ごく一部の都市を除いてけっこう難しかったり異常に高かったり。

ある日、ソウルの新村というエリアの裏路地をさ迷っていたら、とある食堂を発見。店の窓にメニューが貼り出してあり、ハングルや英語とともに日本語表示もありました。その中で見つけたのが「長崎海鮮ちゃんぽん」。ほかに、辛ラーメンやさぬきうどん、ざるそばもありました。

実は、わざわざ長崎まで飛んで食べに行ったことがあるほどのちゃんぽん好き。あの独特なちゃんぽんスープの味を思わず想像し、4000ウォンという価格なら少々不味くとも・・・と、その食堂に入ってすぐに注文しました。

待つこと10分ほど、注文の品が運ばれてきました。ちゃんぽん麺にキムチつきなのは、さすが韓国。ともかく、そのちゃんぽんは一見、スープの色はそれっぽく、いざ、箸で麺をすくうと・・・「あれ、なぜ“ちぢれ麺(めん)”なの?」と思いながら食べると「わっ!インスタントの即席めんだ!」と、一口で判明。しかも、スープの味も、インスタントのあの粉の味でした、明らかに!

さらに、会計をしていたらレジの後ろに即席めんが入った箱が山積みになっているのを目撃。

帰国後、韓国に詳しい友人に聞くと「そう、韓国でラーメンを注文すると、ふつう即席めんなんよ、なんでか」と。一方、冷麺などの韓国料理で即席めんが登場することはまずない(しかも、こちらのほうがおいしい)。韓国では、ラーメン=即席めん、という文化が根付いてしまっているのでしょうか・・・少なくとも、ラーメンは日本で食べるのが一番おいしい、と身をもって実感した次第です。

*1000ウォン=約66円(2012年6月1日)