奈良は四方八方を山に囲まれ、海に面していない土地柄で知られる。その奈良に今夏、突如「海の家」が登場して話題になっている。海がないのになぜ海の家なのか、とても気になったので早速、現地に駆けつけてみた。

その海の家は奈良市内、国道169号線沿いにあった。なにげないのどかな奈良の風景が続く道路沿いに突然、色あざやかな看板が見えてきた。「ロックンたこ焼き ロール」「海の家 フトマル」・・・そう、昨年、『Nicheee!』の記事で紹介したあのたこ焼き店「フトマル」だった。

だが、なぜいきなり海の家なのか。店主でロッキンエンターティナー、ロックンたこ焼きローラーの中川太志さんによると、以前の店は近鉄西大寺駅近くにあったが立ち退きを余儀なくされ、今年3月20日に現在の場所に移転して再オープン。この夏を迎えるにあたって「奈良は海がない。でも、海のリゾート気分をちょっとでもここで楽しく味わってもらえれば・・・」と、7月16日の「海の日」に合わせて海の家、ワイキキビーチにかけて”FUTOKIKI BEACH”(フトキキビーチ)を作った。店の外には、ビーチパラソルや浮き輪、オールなどを置き、海のリゾートっぽい記念撮影スポットも設置した。

新たな海の家フトマルはすぐに話題になり、地元の奈良をはじめ大阪や京都、三重、などから訪れる人が続出。メディアに取り上げられた影響もあり、土日は店内が満席になるほどの好評ぶりとなっている。さらに、ハワイから訪れた現地在住の人、外国人やサーファーもやってくるなど、中川さんはたこ焼きを焼きながらロックなパフォーマンスに大忙し。「多い日は30回ぐらいパフォーマンしながらたこ焼きを提供しています!」と、相変わらずの人気ぶりは健在だ。

一方、今夏から正式なメニューとして「そうめんかき氷」(350円)が夏季限定で登場。コシのあるそうめんにかき氷がドバっとのっていて3倍つゆをかけて食べる。頭がキーンとしてくるほど冷たく、夏にピッタリ。さらに、このそうめんかき氷と「ロックンたこ焼き(8個入、360円)」がセットになったメニューを、中川さんが「今、決めました。『ロックンサマーフェスティバル』と名づけましょう!」と、即興で作ってくれた。

8月27日には子ども向けのお祭りも実施。中川さんの“魂”が込められた「フトマルぽんず」(690円)もお土産で大人気だ。海がないはずの奈良で、海の家が楽しめるたこ焼き店「フトマル」。中川さんによると、夏が終わっても次のサプライズな企画を次々に登場させる予定とのこと。まずはぜひこの夏休み、訪れてみてはいかが?






ロックンたこ焼きロール「フトマル」