日本は世界最大の消費国であり世界で生産されるマグロの4分の1を消費し、その大部分は刺身用というくらいマグロが大好きな私たち日本人。
食べるなら、できる限り新鮮なものを!と考えがちだが、マグロのなどのような大型の、赤身の肉は新鮮であればあるほど固くて味もなく美味しくない。
それは、マグロのうまみ成分イノシン酸の量が少ないから。イノシン酸はATPと呼ばれる筋肉をう互角潤滑油のような原動力が分解されて出来る物質で、旨みの成分であるイノシン酸に分解されるまでに、死後、2日〜4日かかるため、種類や、サイズ、部位や獲れた海域などによって違いは出てくるが、獲ってから大体3日後に多くなり美味しくなるのだという。

死後、熟成させることによってグルタミン酸が増える魚は、海から上げた瞬間に食べるよりもおいしくなるものが多いので、天然の鯛なども生きているうちに「活け締め」という方法で即死をさせ、刺身用に卸してからしばらく寝かせる。
また、鯖や鯵、鰯などは、熟成させようとしても身そのものの劣化(腐敗の進行)が早いため、鮮度の良いうちに食べたほうが安全に美味しくいただける。
更にこれらの背の青い魚ですら熟成させるとおいしくなる。『塩』をまぶし、余分な水分と臭みエグミを抜き、塩の殺菌作用で腐敗の進行を極度に遅らせておいしく食べる。これが『しめ鯖』の理屈である。
『食べ物の多くは腐りかけが美味しい』とよく言われているが、『最も熟れた(熟成した)状態』は、旨みの素であるアミノ酸は、空気中の微生物の大好物だから、長くは続かず、熟成させるにしても、釣ってすぐに食べるにしても、その処理を施すのには何と言っても『鮮度が命』ということになる。鮮度が落ちた魚に、いくら熟成だ、塩だ、味付けだといっても美味しくなるはずがない。
結局は鮮度さが重要になってくるのだが、“獲れたて=おいしい”というだけではないということだ。

(Photo by tomosuke214)


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