世界で一番小さな国が「バチカン市国」なのは、あまりにも有名。面積はたった0.44平方キロメートルしかない。

実際にこのバチカンに行ったことがあるが、イタリア・ローマの中心部にあり、地下鉄の駅を降りてバチカンに向かって歩いていくと、いつの間にかバチカンの中心に位置するサン・ピエトロ広場に到着。国境らしきものは見当たらなかったが、郵便ポストがイタリアと違ったり、ローマ法王が住む宮殿を守るのがスイス衛兵だったり、お土産屋にローマ法王グッズが並んでいたり、といった違いには気づいた。

世界で面積の小さな国は、以下、モナコ、ナウル、ツバル、サンマリノ・・・・・と続く。この世界に5番目に小さな国、サンマリノ共和国に先日、足を運んだ。

サンマリノへは、イタリアのアドリア海沿いから車で向かった。アドリア海沿いの中心都市、リミニの南24kmにあり、世界で最も古い“共和国”でもある。面積は61.19平方キロメートル、人口は約2万7000人。日本で考えると、国というより市町村、それも町の規模に感じる。首都も国名と同じサンマリノで、海抜750メートルに位置する。世界の切手コレクターたちの注目を集める切手をはじめ、コイン、ワインなどが名物だとか。

車で山あいを抜け、丘をどんどん上に登っていくとサンマリノに到着した。途中で「ここから、サンマリノ」といった感じの看板を見たような気もするが、国境ゲートでチェックなどはなかった。

観光をメイン財源とする国らしく、駐車場はたくさんあり、すべて有料。近隣のイタリアをはじめ、フランスやドイツ、スイス、さらにロシアなど車のナンバープレートを見るととても多国籍なのはEU圏ならでは。あいにくの雨だったが、まずはリベルタ広場に行き、政庁前で衛兵交代を見た。1754年に生まれたといわれる衛兵のユニフォームがなかなかカッコよかった。また、ティターノ広場には、1361年に建造されたというサンマリノで最も古いサン・フランチェスコ教会があり、お土産屋さんも数多く並ぶ。石畳にレンガ造りの町並みはイタリアとはまた異なる、まるで中世にタイムスリップしたよう。

さらに、丘の上にあるサンマリノで最もメインは「要塞」。11世紀に建造されたロッカ・グアイタをはじめ3つある要塞は、かつてサンマリノに攻め入る敵から守り続け、今では晴れた日には平原の先に青い海まで見渡せるという。一方、グルメに関しては、隣接するイタリア料理がメインのようだった。

まるで、西洋のおとぎ話の世界に迷い込んだかのような世界の小国、サンマリノ。要塞に立って、中世の武将になった気分も味わえる。

外務省:サンマリノ共和国


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