京都市の中心部を流れる加茂川と高野川が交わる三角州、通称「鴨川デルタ」に毎月22日、巨大なショートケーキが出現するのが、インターネット上で話題になっている。なぜ京都で、しかもどうしてショートケーキなのか・・・その謎を解き明かすべく、先の10月22日、鴨川デルタを訪れた。

京阪出町柳駅を降りて鴨川に向かうと、すぐに見つけた。川の三角州に巨大なショートケーキが鎮座しているのは、川の向こう側から眺めてもかなり目立つ。さらに近づいてみると、幅約150cm、高さ約100cmは、確かに大きい。しかし、なぜに・・・

巨大ショートケーキの“仕掛け人”は、京都在住の映像ディレクター・重光あさみさんを中心としたグループ『Granewton』のメンバーたち。今年5月、毎月22日が「ショートケーキの日」と言われていることにちなみ、鴨川デルタにショートケーキを置き、そばでピクニックをする“Granewton Picnic!”をスタート。ちなみに、カレンダーで22日の上(に乗っている)が15日でいちごの日だからショートケーキの日、なのだとか。

そして、このショートケーキは、重光さんが手がけたプロモーションビデオのセットで使われたもの。重光さんによると「破棄するのがもったいなく、自分がケーキを担いで街を歩こうと思っていた」とのことだったが、大きすぎて断念。代わりに、鴨川デルタに置いてみたところ、初回から約200人が集まる大盛況になり、毎月ずっと続けている。

ピクニックには、毎回必ず参加するファンをはじめ、たまたま通りかかった観光客や外国人ら、皆がほぼ初対面なのに会話がどんどん弾み、和気あいあいとした雰囲気。もちろん子どもたちも大喜びで、この日はわざわざ札幌から駆けつけた人もいたほどだった。さらに、重光さんは今後の展開について、以下のように話してくれた。

「毎月22日は鴨川デルタに集まってショートケーキの横でピクニック、をもっと定着させたいのはもちろん、“ピクニック”ブームを京都から全国に広げていきたいですね。また、このショートケーキの“おうち”、つまり置き場所も募集しています。普段からガラス張りで飾ってくれるようなところがあればいいな、と・・・」

次回の“Granewton Picnic!”は、11月22日。同じ鴨川デルタに11時ごろに出現予定だ。ぜひ一度、巨大なショートケーキを眺めながらのんびりピクニック、を京都で体験してみてはいかが?


(Written by Aki Shikama)


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