大阪といえば、お好み焼きやたこ焼きなどの“コナモン”が有名。実は、同じ鉄板を使う焼きそばも、れっきとした“コナモン御三家”に数えられる。だが、焼きそばといえば昨今、静岡の富士宮やきそば、岡山の蒜山(ひるぜん)焼きそばなどがB級グルメとしてブームとなっている。一方で、本場の大阪の焼そばはイマイチ元気がない・・・そこで立ち上がったのが、大阪を拠点に粉を使った料理=コナモンを全国にアピールする日本コナモン協会(鉄板コナモン連盟)。2012年11月、なにわの新名物として、その名も「道頓堀やきそば」がデビューした。

 道頓堀やきそばの主な特徴は、まず、一見「うどん!?」に見えるほどの極太麺。ひと口食べただけで、そのもちもち食感とボリュームに驚く。そして、鉄板の上で隠し味の出汁(だし)を入れる「だしツッコミ!」、大阪人が大好きなコテコテの甘口(うまくち)ソースが焼き上げた麺に見事に絡み、色つやも出て見た目もとてもおいしそうに仕上がっている。
 
 さらに、道頓堀やきそばを提供する店舗ごとにアレンジが加わり、独自のメニューを作るお店もある。一度ならず二度、三度・・・と、道頓堀やきそばの“食べ歩き”もおすすめだ。
 
 現在、大阪府限定で、約35店舗で提供されている。中には、大阪ミナミの人気店『道頓堀 美津の』『おかる』『福太郎』なども含まれる。
 
 今回訪れた『たこ八 なんなん店』では、豚肉とキャベツのみのプレーンの「道頓堀やきそば」(850円)と、山芋にトマト、かいわれ大根が載ったオリジナルの「たこ八流 道頓堀やきそば」(950円)を提供中。特に、たこ八では、隠し味に明石焼のかつおだしが使われている。プレーンは極太麺とソースの味がしっかり堪能できるシンプルな味わい、たこ八流のほうは山芋とトマトなどがヘルシーで焼そばに絶妙にマッチし、女性にうれしいサプライズなおいしさだった。

 日本コナモン協会の熊谷真菜会長によると、大阪発の焼きそばは、2007年の「コナ博」で発案され、2010年ごろに開発が始まり、この度やっとデビューにこぎつけたという。特に、極太麺はインパクトがあるが調理時間がかかるため、決めるのに最も苦労したとのこと。
 
「大阪の食文化は“お客さんがお店を育ててきた”という歴史があります。大阪に観光に来られる方はもちろん、地元のお客さんにもぜひ道頓堀やきそばをどんどん食べてもらいたいですね。そして、この道頓堀やきそばをお店とお客さんが一緒に、末永く育てていってもらえれば、と思います」

 “食いだおれの街”大阪の新たなコナモン、新たな名物としてデビューした「道頓堀やきそば」。そのこだわりの味を、大阪のいろいろな提供店でぜひ味わってみて欲しい。


(開発中の写真)日本コナモン協会提供

道頓堀やきそば
日本コナモン協会

(Written by Aki Shikama)


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