「伊丹空港1号」というと、パッとなにが思い浮かぶだろうか。空港という場所柄、やはり飛行機かなにか・・・と、記者は思ってしまったが、その正体が“肥料”だと知ってビックリ!

伊丹空港(大阪国際空港)の敷地内にある緑地の“刈り草”を活用した肥料、その名も「伊丹空港1号」が2012年に誕生した。

同年7月25日、農林水産省で肥料登録が行われ、日本の空港で初めて実用化に成功。現在、伊丹空港1号と名付けられた肥料は、空港敷地内の遊休地を活用して畑を作った「ITMそら農園」をはじめ、関西国際空港の第1・第2ターミナルの間にある「KIXそらパーク」に併設するエコ農園でも循環利用されている。さらに、刈り草の一部は兵庫県内の牧場も提供され、乳牛の飼料としても活用されており、無農薬の刈り草を食べる牛のミルクは「安心でおいしい」と好評とのこと。

また、「ITMそら農園日記」が、公式Facebookページで随時、発信されている。

ITMそら農園では、サツマイモの鳴門金時が大豊作となり、空港の刈り草を発酵させて作った肥料で育ったラディッシュが空港従業員で作った「そら農園部」のメンバーで摘み取られて空港ターミナル4階のレストラン「収穫祭」に届けられたなど、「伊丹空港1号」が有効活用されている様子がわかる。

これまで、京阪神のビジネス空港としてのイメージが強かったが、今後、肥料「伊丹空港1号」をはじめ“エコな空港”として全国に発信する今後の活動も楽しみだ。

大阪国際空港 公式Facebookページ

(Written by Aki Shikama)