自然治療として最近、注目を集めつつある韓医学をはじめ、世界の伝統医薬が一堂に集まる『2013 山清世界の伝統医薬EXPO』が、2013年9月6日から10月20日までの45日間、韓国南部の山清郡で開催される。

まず、なぜこのエキスポが山清郡で開催されるのかというと、日々の生活や自然の中で治療する韓医学の基礎ともいえる医学書『東医宝鑑』が2013年に発刊から400周年となることが1つ。そして、水と空気がきれいな智異山で採れる薬草が韓国では最も優れており、山清郡が薬草を採り入れた食べ物などが最も多いことなどが開催の決め手となった。

東医宝鑑は、朝鮮第14代国王の宣祖(ソンジョ)の命を受けた国王の主治医“御医”、許浚(ホジュン)が1579年に着手し、1613年に刊行した医学書。韓国の伝統医学と東アジア医学の集大成、東洋医学史の最高峰として高く評価され、ユネスコ文化遺産にも登録されている。

今回、「東医宝鑑村」という韓方をテーマとした健康体験村を訪れた。薬草に関するさまざまな情報を紹介するコーナー、韓医学の伝統技法などが紹介され、タッチパネルで薬草についてのクイズに答えたり、“気”がうまく回るようにする「韓方体操」を体験したりするコーナーも。また、韓方をモチーフにした公園では、クマやトラの彫刻、12支神が並ぶ噴水広場、人体の内部を表現した彫刻などを見かけた。額をつけると願いが叶うという“パワースポット”もあった。

エキスポには世界30ヶ国以上が参加する予定。会場は現在、各種展示館などの工事が急ピッチで進められていた。これからオープンする「ヒーリングタウン」では、鍼灸やアロマテラピーをはじめ、宿泊しながら個別の診療を通じて自分に合った伝統医薬クリニック、薬膳料理なども体験できるという。

なお、山清郡まで、市外バスで釜山から約2時間半、ソウルから約3時間。干し柿や梨、イチゴ、紅花、インジンよもぎ、韓牛や黒豚などの特産品もある。エキスポ開催中は、近隣に大型駐車場、釜山などからシャトルバスも運行される。

2013 山清 世界伝統医薬EXPO
慶尚南道 山清郡 文化観光科

取材協力:韓国観光公社、エアプサン

(Written by Aki Shikama)


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