アカデミー賞で数部門受賞した、映画『レ・ミゼラブル』が話題を呼んでいます。原作を書いたヴィクトル・ユーゴーはフランスの大作家として知られていますが、実は彼にはもうひとつの名作があります。それは、『ノートルダム・ド・パリ』。
ストーリーとしては、15世紀末のパリを舞台に、魅力的なジプシー娘・エスメラルダをめぐり、近衛隊長のフェビュス、ノートルダム大聖堂の司教フロロ、醜く孤独な鐘つき男のカジモド。そして、詩人のグランゴワールなどの男たちが繰り広げる愛憎劇です。
ディズニー映画『ノートルダムの鐘』の原作としても知られる同作ですが、実は原作とアニメでは結末がだいぶ違います! なお、原作は数百ページある大作なので「ユーゴーは気になるけど、読み通す自信がない!」という人にぜひおすすめしたいのが、ミュージカル版の「ノートルダム・ド・パリ」。1998年のパリ初演以来、世界15カ国で上演され、約800万人の来場者があった人気ミュージカル。そして、なんと、この超人気ミュージカルが、現在日本で初来日しています。
まずは観てみないとわからない。ということで、実際、この超人気ミュージカルに行ってみました!
まず、冒頭。クラシック、モダン、ストリートなどさまざまなジャンルが取り入れられたダンスが繰り広げられますが、その様子がとにかく圧巻! それぞれのシーンに取り入れられているユニークな舞台装置を用いながら、サーカス並のアクロバティックな動きを繰り広げるダンサーたちに一気に目を奪われること、間違いなし!
さらに、実力派ぞろいの出演者たちがロック、ポップス、ラテンなどの様々な要素を取り入れた50曲以上の楽曲を熱唱。その歌唱力たるや、ミュージカル初心者でも鳥肌ものです。そして、美人ジプシー娘のエスメラルダを中心に、物語は進んでいきます。
ダンスも歌も、とにかく魅力的ですが、さらに強烈に心惹かれるのは、それぞれの登場人物が自らの欲や願望に突っ走っていく人間ドラマ。このミュージカルを観るときは、「誰に感情移入をしていくか」がかなりポイントになっていくと思います。
美しすぎるがゆえにいろんな男に言い寄られてしまうエスメラルダなのか。婚約者と美貌の女子の間で心が揺れ動く近衛隊長フェビュスなのか。決して好きにはなってくれない憧れのエスメラルダを命にかけて守りぬくカジモド。はたまた、聖職者でありながら、美貌のジプシー娘のエスメラルダに恋してしまう司祭・フロロなのか。
誰の視点に立って観るかによって、物語の楽しみ方や感情の入れ方がだいぶ変わってくるはず。個人的には、中年司祭という立場で性欲に悩まされ、始終悪役を演じ続けるフロロの人間っぽさに一番共感してしまいました…。そうですよね。手に入らないってわかっているものって、なんとしてでも手に入れたくなるものですよね。
この物語がユーゴーによって描かれたのは1883年。つまり、130年以上前のお話。それにもかかわらず、全く古さを感じさせず、見た人を感情移入させるのは、この作品の持つ魅力。数百年前から受け継がれる「男は美人に弱い」という真理を、この作品を通じてつくづく痛感できるのではないでしょうか。
なお、東京公演は、東急シアターオーブ(東京・渋谷)3月17日まで。その後は、3月21日(木)〜3月24日(日)まで大阪で開催予定です!
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