先日Nicheee!でも紹介した、ゴールデンウィーク中の思わぬ落とし穴「春の熱中症」。
5℃から15℃くらいの水分をこまめに取って熱中症を防ぐのが最も優れた対策法だったが、熱中症対策をしなければならないのは人間だけとは限らない。あなたが愛するペットは人間以上に熱中症にかかる危険があるのだ。
飼い主と愛犬がカーライフを満喫できるよう、愛犬にとって快適で、安全なクルマの乗せ方や、愛犬に優しいお出かけ情報、イベント情報など、ドッグフレンドリーなコンテンツを発信している「トヨタドッグサークル」では、日本獣医師会 理事 細井戸大成氏監修の下、飼い主としての知識レベルや愛犬とのドライブにおける行動実態を把握するため、全国主要都市の犬の飼い主1000名に調査を実施。
調査によると、なんと4割以上の飼い主が食事や買い物時に車内に愛犬を留守番させた経験があるというのだ!さらに、犬の熱中症に普段から気を使っている人は全体のわずか20.4%。8割の人が愛犬の熱中症など気をつけていないというのだ。
前述の細井戸氏は「気温が高くなるこれからの季節、『熱中症』は、愛犬家が最も気を付けなければいけない犬の疾患」だと指摘する。
ペット専門保険最大手のアニコム損害保険株式会社の「熱中症」による2012年保険請求件数によると、春先から「熱中症」の発生が急上昇し始めるという。
犬は人間よりも熱中症にかかりやすい動物だという。
犬には汗腺がほとんどない上、毛で覆われているため、体表から熱を発散させることができない。もともと体温も高いという特徴もあり、また地面に近いため、地面からの放射熱を受けやすいことも「熱中症」になりやすい。
犬は呼吸によって唾液を蒸散させ、その気化熱を利用して体温調節を行うが、湿度が高いと唾液が蒸散しにくく、湿度の高い日でも「熱中症」になる可能性も。パグやブルドッグなど特に暑さに弱い犬種もあり、疾患に対する知識が大切だ。
ペットの熱中症を予防するには、とにかく「いぬのきもち」になること。
犬の気持ちになってお出かけのコースを考えて、犬のポジションに立って車内のエアコンのあたり具合をチェックしよう。クルマの中に置いて食事に行くなどもってのほか!やむを得ず車に置いて行かなければならないような時は、無理に連れて行かない勇気も必要だ。
【熱中症になりやすい犬種】 ■短頭種 シーズー、パグ、ブルドッグ、ボクサー、ボストンテリア、チンなど 短頭種のイヌたちは、気道が複雑で呼吸が しにくいため、熱中症になりやすい傾向があります。 ■北方が原産のイヌ シベリアン・ハスキー、サモエド、グレート・ピレニーズなど 寒い気候に適応してきた種のため、生まれつき暑さに弱い体質です。 抜け毛をしっかり処理してあげることも大事な予防のひとつです。 ■肥満気味のイヌ 皮下脂肪が通常よりも厚いため、体内に熱がこもりやすいです。 また、心臓に負担がかかっていたり、首周りの脂肪により気管が 圧迫され呼吸機能が低下したりしている可能性もあります。 ■子犬や老犬 子犬は体の生理機能が未発達、逆に老犬は衰えているということが多々あります。そのため、健康な成犬に比べ体温調節が上手にできず、熱中症になりやすい傾向があります。 ■持病のあるイヌなど 心臓や気管に持病を抱えている、体調が悪い、体が元々弱いイヌ など、循環機能や呼吸機能が低下している場合は、熱中症に かかりやすいです。 |
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(Photo by ateoto)