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イップ・マンは実在した人物で、ブルース・リーの詠春拳の師匠としても有名です。

イップ・マンが日本で有名になったのは、「イップ・マン 葉問」という映画が発端だと思います。
主演がドニー・イェン、アクション指導がサモ・ハン・キンポーということで、このシリーズは「イップ・マン 序章」、「イップ・マン 葉問」「イップ・マン 誕生(イップ・マン役はドニー・イェンではなくデニス・トー)」とアクション中心の映画でした。
2作目の「イップ・マン 葉問」の中で、ドニー・イェンとサモ・ハン・キンポーがテーブルの上で戦う場面がありますが、近年まれにみるとてつもないアクションシーンであることは確かなので観たほうがいいです。

そんなイップ・マンを題材に「恋する惑星」「ブエノスアイレス」などで有名なウォン・カーウァイが映画を撮るとどうなるか。

イップ・マンはいわゆる金持ちのボンボンで、子供のころから習っていた詠春拳を教えることくらいで生活できていたわけですが、40歳ごろから世の中が物騒になり、辛亥革命、満州事変、太平洋戦争など自分の力ではどうにもできない情勢に翻弄されていきます。
カンフー映画というと華やかでわくわくするような映画を思い浮かべますが、実際のところは現実的で暗い部分もあったりするわけです。
そんな内容をうまいこと表現し、画面全体は薄暗く、しかしそんな中でも登場人物は輝きを放ち、豪華なセットの中での武闘は目を見張るものがあります。


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カンフーの南北統一、それを受け継ぐ女との心の駆け引きなどなど、北斗の拳みたいな要素もたっぷり入った123分。圧倒的な映像美に浸るのも良いのではないでしょうか。

「グランド・マスター」
5月31日全国ロードショー
監督・脚本・制作:ウォン・カーウァイ
キャスト:トニー・レオン『レッドクリフ』/チャン・ツィイー『HERO』/チャン・チェン『レッドクリフ』