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カップルが南京錠に愛のメッセージを書き、フェンスや門扉、橋などにくくりつける。これは日本のみならず、いまや世界中で見られます。

日本の近場で最も有名なのが、韓国・ソウルのNソウルタワー。あまりに数が多いので、南京錠のツリーまで登場しているほど。イタリア・ローマでは、ミルヴィオ橋に愛の南京錠をかける行いが映画にもなりました。ほかにセルビアや台湾、日本だと江ノ島が有名です。

フランス・パリでも、セーヌ川沿いの橋に続々とこの“愛の南京錠” (Love Padlocks) がくくりつけられています。パリでは、2000年はじめ、恋人同士の名前をイニシャルに刻んだ南京錠を、セーヌ川にかかる橋の欄干にかけ、セーヌ川に鍵を投げ捨てて不滅の愛を誓うのが起源だそうな。

セーヌ川にかかる芸術橋、レオポール・セダール・サンゴール橋、アルシュヴェシェ橋と、南京錠は続々と増えています。近くの露店には、この愛の南京錠が1個4〜5ユーロで売られています。サインペンも一緒に置いてある露店も多く見られます。

ただ、パリのような街全体が世界遺産のような街だと、愛の南京錠があまりにも増えすぎると「美観を損なう」などと行政側が問題視しているようです。

2010年ごろ、これらの橋から南京錠が突然姿を消したこともありましたが、その後すぐまた鍵がかけられるのが再び見られました。世界中から観光客が集まるパリですから、撤去してもまたすぐ鍵がかかる、まさに“いたちごっこ”が続いているようです。
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(Written by AS)