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日本の漫画はいまや「Manga」となり、世界じゅうに広まった。そのマンガのルーツは、浮世絵の『富嶽三十六景』で知られる葛飾北斎の「北斎漫画」といわれる。

ベルギー・ブリュッセルにある“Centre Belge de la Bande Dessinee”、通称、マンガ博物館は、ベルギーのマンガに関するミュージアムだ。日本語にも翻訳されて販売されている人気のキャラクター『タンタン』をはじめ、ベルギーの劇作家たちの作品が主に展示されている。

このマンガ博物館、入口を入ってすぐのところで、マンガの歴史が紹介されていた。フランス語や英語などでのパネル紹介だが、チケット売り場で日本語の解説書も無料で借りることができておすすめだ。スタッフに「日本人か?」と英語で聞かれて「そうだ」と答えると、日本語の翻訳文をはさんだファイルが渡された。

マンガの歴史コーナーでは、葛飾北斎による「北斎漫画」の詳しい紹介をはじめ、古代エジプトのパピルスに描かれていたさまざまな絵もマンガのルーツだと紹介されていたのも意味深いものがあった。

その後、近代日本の風刺画なども見られた。マンガの歴史といえばやはり日本が重要な役割を担ってきたことが改めてわかり、海外での高い評価を身にしみて感じた。

と思ったら、先日、国が今後、日本のアニメを含むサブカルチャーを「クールジャパン」としてさらに海外に売り込んでいくというニュースを見た。ぜひがんばってもらいたいが、ただ日本のマンガをこれまで通り輸出するだけでなく、歴史はもちろん、国内で埋もれがちな若手マンガ家の秀作にもスポットを当て、マンガ家の育成などトータルに取り組んで欲しいと願う。

Centre Belge de la Bande Dessinee

(Written by AS)